美文字をめざす
会社で美文字講座が開かれることになり、ちょっと興味があったので参加してみた。
全3回、「筆ペンを使って自分の名前や住所を美しく書けるように」というコンセプトだ。
大人になれば自然ときれいな字が書けるようになるものだと思っていたがそんなことはもちろんなく……。
いつまで経っても「大人っぽい」とは程遠い字を書いているし、文字を書く機会が減ったせいか昔よりも字が乱れてきたような気もしていた。
だからといって習いに行くという考えにはならなかった。そこまでの気力はないし、毎週その時間を拘束されるのも億劫だと思っていた。
通信教育のボールペン字講座も、友人が途中で挫折したのを聞いてなんとなく避けていた。
そんな中、この美文字講座はちょうど良い機会で、筆ペンという手軽さ、実用的な内容、そして3回という限られた回数。これならば!と参加を決めた。
参加者は30名ほど。
ここ最近、会社で開かれた講座の中でもかなり人気の部類だったようで、自分の字にコンプレックスを抱えている人が多いのが伺えた。
講師は書道家で書道教室もされている方。
「自分の書く文字を好きになりましょう」という考え方を持たれていて、どこか芸術家らしい個性が感じられる方だった。
第1回目は鉛筆でひらがなを書く練習。
お手本をなぞりながら、点線の入ったノートに真似して書いてみる。
先生がポイントを説明してくれるのだが、そのスピードがとても速くてついていくのに必死だった。
まるで小学生に戻ったかのような気持ちで、一生懸命先生の話に耳を傾けながら文字を書いた。
きっと小学校1年生の時もこんな風に真剣に授業を受けていたのだろう。
先生は「文房具は自分が気に入ったものを使うのが良い」という考えを持たれていた。
自分のお気に入りを使うことで、気分も上がるからだそう。
その日、自分の文房具を持ってくるように言われていたので会社で普段使っているボールペンとシャーペンを持参した。
ディズニーキャラクターがデザインされたシャープペンシルのクルトガと、ボールペンのジェットストリーム。
可愛さよりも実用性を重視するタイプの私にとってこのペンは可愛さと実用性を兼ね備えたお気に入りで、先生の考え方にも合っていたので嬉しくなった。
講座では新しい発見もあった。
例えば、
「も」はひらがなとカタカナで書き順が違うこと、「ヲ」は2画ではなく3画だということなど。
単に美しい文字を書く講座だと思っていたが、こうした新しい発見(おそらく小学校で習っているのだけど)があったのは驚きだった。
講義は1時間半。
始まる前は少し長いかと思っていたが、終わってみるとあっという間だった。
心地よい疲れと久々に使った手の痛みを感じ、普段どれだけ文字を書いていないのかを改めて実感した。
次回までの宿題ももらったので、これまた懐かしい気持ちで取り組もうと思う。
次回は筆ペン講座。
また新しい知識を得られるかもしれないと思うととてもワクワクする。
追記
講座の日から毎日ひらがなの練習を始めた。
鉛筆も持ち方も自己流から正しい持ち方が出来るように意識している。目標は枠線なしで正しく書けること。
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