上回ってくる
この間、息子がダンス部の公演に出るというので川越まで観に行ってきた。
会場周辺を調べてみると『山崎美術館』がすぐ近くだったので17年ぶりに行ってみることにした。
『山崎美術館』とは、老舗和菓子屋『亀屋』さんが42年前にオープンした美術館で『橋本雅邦』の作品が主として展示されている。
はてなブログには何度か書いているけどnoteには書いたことがないかもしれないので一応書いておくと『橋本雅邦』は私の祖母の祖父にあたる。
つまりご先祖様のひとりである。
橋本雅邦は徳川幕府がなくなるまでは川越藩士でもあったらしい。
雅邦の父親も狩野派の画家で橋本晴園養邦といい、川越藩の御用絵師だったため、川越とのご縁は意外と深い。
八王子育ちの私には今までピンとこなかったけど、今回ゆっくり川越を散策したら、すっかり川越が大好きになってしまった。
そんなご先祖様のルーツの川越で、最先端の子孫である息子がダンスを踊っているのって、なんか面白いなと思った。
だって雅邦さんや養邦さんの視点に立ってみて、そんな未来想像できたか?
なんて、そんなふうに想いを馳せてしまう。
100年以上先の未来、同じ場所で
子孫が西洋の音楽で西洋のダンスを踊ってるなんて
当時想像できていたらすごいことだと思う。
だから、未来って相当、上回ってくるなと思い知った。
私たちが思考で考えることって「過去の体験や知識からのデータに過ぎない」と言うけれど、いやー本当にそうだなと。
ちなみに私は高校生の頃(前回の記事のJK時代ですね)将来の自分はコンサバな格好で働いてるのかなぁ、なんてまったくワクワクせずに想像したことを覚えてるんだけど、それですらだいぶ想像を上回ってて笑えるなと。
ご先祖様にとっては私たちって未来人だけど
子孫たちからすれば私たちはご先祖様で
そう考えると「今ここ」ってなんて豊かなんだろうと
なんとも言えない感動がじわじわしてきたりして
これからはご先祖様だけじゃなく未来の子孫たちにも感謝しようかな
なんて思う、秋の夕暮れ。