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中小企業診断士試験に合格したら「15日間コースの実務補修」の受講をお勧めする理由

以前、2次記述試験の合格が確認できたら、すぐに実務補修を申し込んだ方がよいと書きましたが、その中でも15日間コースの受講をお勧めする理由について解説します。


1.「実務補修」と「実務従事」の違い

中小企業診断士に登録するために必要な15ポイント(企業診断実務を1日するごとに1ポイント)の獲得方法として「実務補修」と「実務従事」があります。主な違いは下表のとおりです。

実務従事は参加しなかったので具体的な内容はわかりませんが、実務補修は標準的な診断業務をひととおり学ぶことができ、2次記述試験を通して学んだ内容とかなりリンクしていると思います。

2.15日間の実態

カリキュラム上は「15日間」ですが、ポイントにカウントされる日以外にも、調査やレポート作成などの作業が必要なので、約1カ月半、スケジュールが一定程度拘束されると考えた方がいいです。始まるまでは、あまりそのことを理解していませんでした。
平日の帰宅時間が21~22時頃である企業勤務の身としては、業務時間後の作業は、ある意味、中小企業診断士試験の受験勉強よりもつらかったです。

私が受講した2023年度は、2月3日から3月13日までの間に、1社につき5日間、3社分の診断実務を行いました。15日間のうち、平日が6日間(1社につき2日間)あったので、有給休暇を取得して対応しました。

ほぼ1カ月の間に6日間もの有給休暇を取得する調整は大変ですが、中小企業診断士になるための最後の関門として避けて通れない道だという気持ちで休暇を取得しました。
なお、カリキュラム上の開始日は2月3日でしたが、その5日ほど前から指導員より対象企業の業界に関する情報提供等がありましたので、1月下旬から可能な範囲で調査などを開始しました。

3.15日間コースをお勧めする理由

(1)2次試験合格の勢いですぐに中小企業診断士になれる

試験合格後、時間が経ってから診断士登録した人の話を聴いたことがありますが、長期間のブランクができてしまうと、診断士として活動するのが大変だと感じるそうです。
なお、15日間コースでは、実務補修終了日に登録申請ができます。申請手続きの仕方も指導員が説明してくださいます。3月に申請した場合、5月に登録が完了し、中小企業診断士登録証が送られてきます。

(2)記憶が新しいうちに2次試験と紐づけて実務の基礎を学べる

実務補修に参加すると「2次記述試験で、あのような与件と設問形式のもとで、解答が求められるのはなぜなのか」「試験時間が問題の分量に対して厳しいのはなぜなのか」ということがよく理解できると思います。また、実務補修は協会主催で行われるため、中小企業診断士に求められる「本来の企業診断」の基本も理解しやすいと思います。

(3)懇親会で実務補修終了後の世界について指導員に尋ねやすい

企業に勤めながら更新に必要な実務ポイントを獲得する方法、協会の支部活動、独立した診断士の仕事の獲得方法などについて、指導員から生の話が聴けます。
短期間のコースでも、指導員とのこうした会話は可能ですが、長期間ごいっしょすることで、結構、突っ込んだ会話もしやすくなります。また、登録後に、先輩診断士としての指導員と交流するきっかけにもなります。

(4)チームメンバーとの親交が深まる

1カ月半の間、苦楽をともにすることで仲間意識が芽生えます。登録後は、情報交換を通じて刺激を得られます。企業勤務から独立したメンバーはまだいませんが、あれから約2年、プロコン塾への参加、補助金申請の支援、企業の組織構築の支援、別の難関資格への挑戦、支部活動、診断士会活動、研究会活動など、それぞれの道を歩んでいます。実は、実務補修のチームメンバーと今月、会う予定があり、楽しみにしているところです。

この記事が実務補修への参加を検討される皆様の参考になれば幸いです。

以上


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