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ファンを愛するためのファン分析
こんにちは!コミュニティ事業部で企業・自治体のファン分析やファンベース施策の伴走に携わっている、プランナーのこんがり(沼田)です。
今回のテーマは「ファンを愛するためのファン分析」。
このnoteをご覧の皆さんはきっと「もっと顧客のエンゲージメントを上げたい」とか「もっとファンに愛されるブランドにしたい」とか思われていますよね。
「愛されたい」というのはおそらく全ての人や企業が求めていることだと思います。
では、愛されるためには何が必要なのか?
それはファンのことをもっと深く知り、こちら側からももっとファンを愛する必要があると考えています。
ファンベースカンパニーでは、ファンの声を傾聴し、自社のファンがどんな人で、そのファンから支持されている価値を知ることができるファン分析から始めることをおすすめしています。
私が担当している一般社団法人 日本自動車連盟 (JAF)によるファンベースの取り組みもファンの傾聴のもと行ったファン分析の結果がファンベース施策の起点となっています。
今回はそのファン分析の裏側も交えながらご紹介したいと思います。
ファン分析とは?
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ファン分析では、ファンミーティングやファンインタビューで熱量の高いファン“だけ”に丁寧に傾聴し、「ファンタイプ」「ファンの感じる価値」「ファンのツボ(インサイト)」を中心にファンの特長を明らかにします。
このファンへの傾聴・分析によって得られた結果をもとに、ファンとつながりながらファンベースの施策を実行することが大切です。
ファンベースカンパニーではこれまでに多くの企業や自治体のファン分析を行ってきましたが、商品・ブランドごとにそれぞれ特徴的なファンの方々がいらっしゃいました。
ファンの発言をとにかく読み込む
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ファン分析はファンミーティングやファンインタビューで傾聴したファンの発言録を読み込むことから始まります。
分析を行う上での大切なインプットなので、じっくりと何度も読み返していきます。
ファンミーティングに参加したファンが12名ならば、ファンにどんな特徴があって、商品・ブランドのどんな所を好きでいてくれているのか、私たちファンベースプランナーは12名のファンひとりひとりの発言内容を覚えるほど何回も読み込みます。
発言録を読むたびに新しい気づきがあり、ファンのみなさんの熱量の高さに私たちもどんどん分析にのめり込んでいきます。
前述のJAFでは、福岡支部のファンの方々が印象的でした。ファンミーティングでお会いした時は明るく個性的な印象でしたが、発言録を読み込んでいくうちにファンおひとりおひとりの「福岡のクルマ社会を良くしていきたい」という熱い想いが伝わってきました。
細部までこだわる言語化
ファンの発言録を読み込んだら基本的には「ファンタイプ」→「ファンが感じる価値」の順で分析していきます。
「〇〇というファンタイプだから、〇〇という価値を感じている」というロジックが成立するよう、言葉のひとつひとつにこだわって言語化を進めていきます。
このプロセスはプランナーとディレクターも交えてプロジェクトメンバー全員で何度も議論を交わして言葉を磨いていきます。
先ほどのJAF福岡支部のファン分析では、ファンの方々の視座の高さから「同志」というワードが出てきて、ファンのツボへ繋がっていきました。(残念ですがファンのツボの詳細はお伝えできません・・・!)
ファンベース施策の起点となるファン分析レポート
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分析結果がでたら「ファンタイプ」「ファンが感じる価値」「ファンのツボ」を中心に数十ページ(時には百ページ以上)にわたる「ファン分析レポート」を作成し、報告会でひとつひとつ丁寧にご説明させていただきます。
私はこのファン分析報告会でファンの発言を代弁していると、ファンの純粋で熱い想いに気持ちが入り込み過ぎて感極まってしまうこともあります。
JAFのファン分析報告後には、JAF職員の方から「これからの活動を通じてファンのみなさんにもっと寄り添っていきたい」というコメントをいただきました。ファンの熱い想いをJAF職員の方々にしっかりお伝えすることができたと感じています。
ファン分析を通じてファンの想いを丁寧にお届けすることで、企業はもっとファンを愛せるようになる、お互いの関係性がさらに深まることに繋がります。
ちなみにJAF静岡支部や福岡支部ではこのファン分析をもとにそれぞれファンベース施策をご提案させていただき、現在取り組まれている「静岡クルマ大学」や「JAF Fukuoka Partners」というファンとつながり続けるコミュニティ活動に至っています。
さいごに
昨今ではファンというものがマーケティングやビジネスでも注目されていますが、「ファンを囲い込もう」と「ファンを利用しよう」みたいな良くないスタンスのものも散見されます。
ファンベースカンパニーでは「ファンを利用する(TAKE)ではなく、ファンを幸せにする(GIVE)」というスタンスを大切にしています。
このスタンスが非常に重要で、スタンスによって施策や企業イメージも変わってきます。
クラシコムの青木社長もICC FUKUOKA 2024のセッションで「ファンに愛されるサービスを作るために、一番大事にしていることは何ですか?」という問いに「まず愛せる相手を見つけて、愛せる状況を維持することが、結果的に愛されることにつながればいいと願っている感じですね。」と仰っていました。
まさにあのアーティストの楽曲タイトルにもなっている「愛されるより 愛したい」ですね。
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ファンを愛するために、まずはファンのことを深く知ることができるファン分析から始めてみませんか。ご興味あれば、お気軽にファンベースカンパニーまでお問合せください。
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