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結局、両面非球面と内面非球面はどちらがいいのか
眼鏡のレンズには球面設計と非球面設計があり、非球面にも外面非球面・内面非球面・両面非球面がある。
性能が良いとされるのは両面非球面と内面非球面だが、どちらがいいのかについての説明がネットでもあまり纏められていないので、色々と調べてみた。
最終的には設計次第
大体の工業製品は設計が新しい方が性能も良い。
そうした点で言うと、両面非球面より内面非球面の方が後発であるため、設計が新しく光学性能が良い傾向にあるようだ。
例えば、東海光学の両面非球面レンズであるベルーナGOはおそらく2008年頃にリリースされたのに対して、内面非球面のスマートトーリックは2021年に販売開始されている。
両者を単純に比較することはできないが、設計の世代を考慮して選ぶのも1つの基準となりそうだ。
両面非球面の方が薄い
東海光学のレンズではベルーナGOが両面非球面にあたる。
レンズの屈折率が同じである場合、厚みが薄くなるのは両面非球面になる。
表も裏も非球面処理がなされているのだから、より薄くなりそうだというのは何となく分かるだろう。
内面非球面はカーブ指定ができる
内面非球面の特徴は、レンズのカーブが指定できるというものだ。東海光学ではベルーナASがこれにあたる。
眼鏡フレームの形状は、レンズ部分が完全にフラットになっているわけではない。
両面非球面のようにレンズがフラットに近づくと、レンズに応力がかかってしまったり、フレームの形が崩れやすくなってしまうことがある。
その対策として、フレームに合わせてレンズカーブが指定できることが内面非球面のメリットだ。特にサングラスのようなカーブの深いフレームが例に挙げられることが多い。
またレンズがフラットになると、周辺部になるほどレンズと目の距離が空いてしまうので、見え方が劣化してしまう。
そこで、レンズ自体を目との距離に合わせてカーブさせることで、周辺部の見え方を補正することができる。
レンズ自体の性能はともかく、見え方という点では、両面非球面より内面非球面の方が優れていると言えそうだ。
インディビデュアルレンズが最強ではあるが…
ただ、両面非球面でも値段は高いがベルーナMUのように、個別にレンズを設計するインディビデュアル設計でカーブ指定ができるモデルがある。
そのため、カーブ指定のために必ずしも内面非球面を選ばなければならないわけではない。
総合的にはインディビデュアルレンズが最も優れていると言えるが、それを除けば、最適なレンズカーブを選べるという前提で、見え方を重視するなら内面非球面、薄さを重視するなら両面非球面と言った選び方が一般的にはできそうだ。
内面非球面のスマートトーリックが気になる
こういうことを調べたのも、私が内面非球面レンズが気になっているからだ。
今は両面非球面レンズを使っているが、東海光学の乱視用内面非球面レンズのスマートトーリックが非常に気になっている。
これについては別の記事として書きたい。