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「もっと褒めてあげて」は止めたほうがいい

 保護者に対して、「家庭でもっと褒めてあげて」というアドバイスを、私はしません。なぜなら、褒めることは、とても難しいからです。褒めることが有効であるのは、どんな場面で、どんな行動に対して、どんな言葉で、どんなタイミングで褒めるのかをあらかじめ決めておくことが必要です。

 例えば、この記事を読んでくれているかたに、私が「この記事読んで勉強するなんて偉いですね」などとコメントしたら、読んでくれている方はちょっとイラッとしませんか?「私の何が分かるの?」と心の片隅で思うはずです。このように褒めることはとても難しいのです。

 では、どうするのがよいか?・・・子どもの言動に目を向けてじっと見てあげてください。物理的にじっーと凝視するわけではないですよ。子どもがどんなときに、どんな行動をとるのか、どんな言葉を発するのか、子どもの視点になって、さりげなく見守ることです。

 私が、保護者にアドバイスするときには、子どもの言動について質問します。
母「学校の先生から、うちの子がよくトラブルを起こすって言われます」
私「トラブルとは、どんなトラブルですか?」
母「イヤなことを言うようです」
私「イヤなことってどんな言葉ですか?」
母「・・・・・バカとかですかね、、、」

 このように実は、子どものことを見ているつもりでも見ていないことが多いです。この子の場合、グループにからかわれている子がいて、止めに入ったことでグループの子とケンカになってしまったようです。事情を知ると全く見方が変ってきます。

 褒めることは有効ですが、とても難しいです。まずは、子どもの言動に注目して、子どもの置かれている状況を観察しましょう。そうすることで、褒めるべきポイント、褒めてはいけないポイントが見えてきます。

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