◆ 話のネタ ◆ No.37 大失敗:銀行員
大失敗、その不幸な出来事は、前の晩からの幾つかの偶然が重なって
起こりました。
私が29歳の銀行員だったある冬の晩、いつものように仕事が終わって同僚と一杯飲んで、夜遅く社宅に帰りました。
社宅の玄関で、電気のスイッチを入れると “バチッ”と音がして玄関の電球が切れてしまいました。 ちょうど、妻が帰省しており1人でしたので、
真っ暗な玄関で靴を脱ぎ、下駄箱に放り込んで部屋に上がりました。
・・・これが失敗のトリガーとなったのです・・・
翌日6時に起床し、朝食をとり、電球が切れて真っ暗な下駄箱から
靴を取り出し履こうとした瞬間に、左右逆になっており、深酒した為、
誤って左右逆に下駄箱に入れてしまった事に気づき、慌てて入替て靴を履き施錠し、まだ薄暗い社宅を出て駅に向かいました。
10分で駅に到着し毎朝乗る急行に飛び乗りました。
7時過ぎの、急行は、結構混雑しており、ギリギリ畳んだ新聞が、読めるくらいです。 いつものように満員電車で新聞を読みながら、ふと、足元に目を落とした瞬間、心臓が飛び出すぐらいビックリしました!!!
ダークスーツにネクタイ姿の完璧な銀行員、靴は、リーガルのコインローファー、しかし、あろうことか、左が黒で右が茶????????
やば~、今朝玄関が真っ暗だったので、手探りで靴を取り出した時、左右逆になっているので入れ替えて履いて来たが、下駄箱に色違いのリーガルのコインローファーが、茶と黒の2足並んでいる分の真ん中(茶の右足、黒の左足)を取ってそれを左右入れ替えて履いちまったんじゃ・・・・・・・・ガ~ン!!!
あぁ~どうしょう、どうしょう 今から、引き返すと遅刻する(私は、社会人になって1度も遅刻したことがないし、銀行では、遅刻など絶対に許されない状況でした)
それに、ダークスーツ&ネクタイで、左右の靴の色が違うのを電車の中で
気づかれたら、なんぼ満員でも私の周り1mは、人が寄り付かなくなる
だろう・・・・
と、全身から冷や汗が出始めたのですが・・・・
不思議なことに、満員電車では、誰一人色違いの靴に気が付きませんでした。
しかし、次の駅で私鉄からJRに乗り換える時は、階段を渡って移動距離もあり、流石にみんなに気づかれすごいことになるだろう・・・・とビビりなががら、JRに乗り換えたのですが、ここでも誰一人気づきませんでした!
ターミナル駅のそばの勤務する支店に到着。
その日は、先輩からお客様を引き継ぐために朝一から、一緒にご挨拶に行くことになっていたのですが、こんな格好で行ったらお客様は、私にはお金を預けてくれないだろう・・・・・
どうしょう?・・・・・
この大失敗で、学んだことは、2つ、
1つは大失敗には、前兆がある
もう1つは、他人は、自分が思うほど私の事を見ていない!!
ということです。
<天は、我を見捨てず!>
ああ、そうだ!! 支店の隣は、9時開店の靴屋さんだったじゃん、
朝一、靴買おう!!
◆ 毎週、金曜日に発信予定です。
次回予告:No.38 20年目のうそつき
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