
日本のおばさん?
夜勤明けで売店でお弁当を買ってレジに並んでいたら、すごい勢いでおばさんが割り込みしてきた。病衣を着ているから患者さんなのだろうが、えらい敏捷だな。
普通のスーパーであれば「おい、こら」と言うところだが勤務時間外とはいえ病院内なので菩薩のような笑みで見守ることにした。
てかおばさん、よく見たらうちの病棟に入院中の「めっちゃ感じの良い人」と評判の患者さん(70代前半)じゃないか。
私は夜勤明けでもう帰るとこなので、私服で髪の毛も下ろして眼鏡だったから誰かわかっていないのだろう。
私たちに感じが良いのは私たちが自分が入院している病院の「医療スタッフ」だからか。
人によって態度を変えるのはある意味当然だし、全然悪いことでもないのだけどね。
でも割り込みはダメだよなー、と思っていたら私のほうを見てきてようやく気付いたようだ。
「ひっ、姫草さん。やだ。あはは。気付かなかったわ。言ってくださればいいのに‥おほほ。おふっ。ブフォ。」びっくりさせてむせさせてしまった。
「私、もう帰るんで急いでないし大丈夫ですよ」と答えておいた。そそくさと立ち去る患者さん。骨折で入院してるのにやっぱり敏捷だな。
美輪明宏さんはある著者の中で「日本は若い子ばかりが持て囃される幼稚で異常な国」と言っていたが‥30歳を超えても舌足らずな甘えた口調で話す芸能人が多くて嫌になる‥みたいなことも言っていたが‥この件に関してはとりが先か卵が先か「憧れるおばさん(というかもうそろそろおばあさん。)が少ない」「ああはなりたくないから年をとりたくない」と思ってしまうのもあるような気がする。
多分どちらもあるのだろう。
割り込みに関しては日本特有の文化(?)ではないのかもしれない。フランスに住んでいた知人が「結構品の良いマダムが一個だけだから先通して、って割り込んでくる」って言ってたからおばさんあるあるなのだろうか。
しかし‥病棟のトイレで女子トイレが空いていない時に平然と男子トイレを使うおばさんたちも結構いる。この人たちは認知症ではない。
「待てない。漏れる」と。
これが逆だったら「あの男の人女子トイレ入った!いやらしい‼️」と騒ぎ立てるだろう。
いや、まじで男の人って優しいよね‥。
きっと指摘したら「女は出産してるし尿道短いし」とか言ってきそうだ。
男の人も年をとったら前立腺肥大と戦っているんだよ。
(別に私は男性を擁護している訳ではない。理不尽なことが嫌いなだけ)
illallaさんは現在66歳だが、70代になっても割り込みをしたり漏れそうだから男子トイレに入ることはないのだろう。
こんな人になりたい。
今は「人生100年時代」とか「健康寿命を伸ばそう」とよくとり沙汰されているので、きっと美しく生きるおじさん、おばさんは増えていくとは思うが。
「待てない」のは生き急いでいるからか体力がないのか、どちらもか。
衰え知らずの身体を作るのはやはり筋トレだろうか。
「最大化の超習慣」という本でホリエモンが自分の最大のストロングポイントは体力でありそれは長年の筋トレのおかげというようなことを言っていた。
やっぱり筋トレ大事‥と思いつつ運動だけは続いた試しがない。
患者さんには「リハビリ、リハビリ!英語やピアノと一緒で1日サボったら取り戻すの大変ですからね!」と言っているのに‥。
身体を動かすのは嫌いではないし中学高校は部活に明け暮れていたが、「あの学校に勝つ‼️」とか「今度こそあいつに勝つ‼️」みたいな明確な目標があったから頑張れたんだろうな‥。
ジュテームの国、フランスでは男女は皆現役なのだろうか。
先に挙げた知人も「パリは50代以降の女性が最も輝ける街」って言ってた。
でもフランソワーズ・サガンの「ブラームスはお好き」で主人公のポール(39)が恋人と別れる時に「シモン、私もうおばあちゃんなの」と言っていた気がする。
39歳でおばあちゃんならもうちょい上の私はシーラカンスじゃないか。
若い恋人(25歳)に言った言葉だからか、この時代だからか、この小説を書いたときのサガンが若かったからか。
年齢的にはおばさんと言われる歳だとしても、出来るだけ美しく生きたい。
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