タイトルのお話②【生誕120年 長谷川潾二郎展 ~ひっそりと、ささやかに。あの日の先に】
実は、今回の展覧会は、私が所蔵している4作品と他のコレクターさんからお借りする22作品、計26作品を展示します。
この点、今まではっきり書いていなくてすみません。4月のプレビュー展でも、私が26点持っていると驚かれた方がいらっしゃったので、誤解を与えてしまっていたんだと思います。ごめんなさい。
大きく、力強く、たいへん心のこもったご協力をいただいて、9月の展覧会を開催できる運びとなっています。ほんとうにありがとうございます。
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副題の「ひっそりと、ささやかに」は潾二郎の「(展覧会を)ひっそりと、ささやかにやりたいですね」という実際の言葉から決めました。
「あの日の先に」は、潾二郎が描き続けた日々の先に今回の展覧会がある、という思いを込めました。
「私は時々、家出して長い間音信不通の息子達のことを考えるように、私の画の運命について考えることがある。
ある人が(画は画家の手を離れると一人歩きします)と言ったがそれは本当
だ。
運命はあの画をこれから何処へ持って行くのだろう。私は幸運の星が彼を守ってくれるようにと祈っている。(長谷川潾二郎 1936年/夢人館4長谷川潾二郎 岩崎美術社より)
潾二郎の作品の多くは、限られた熱狂的なコレクターの手により大切に保護され、現在多くが美術館や公共施設へ寄贈または寄託されています。
遅筆で寡作の潾二郎の作品を個人で手元に置くということは、彼の人生の一部を預かっているようでもあり、作品を次の世代へ受け渡す役割を担っていると大げさでなく考えています。
彼が丹精込めて描いた日常の先には、確かにいくつもの幸運の星があらわれ、画を守ってきました。画が何十年も何百年も生き続けることができるのは守られるからなんですね。
「あの日の先に」
今も、この先も、幸運の星はきっと潾二郎の画を守り続ける。そんな思いを込めました。
2010年の回顧展は、函館・仙台・平塚・下関で開催されました。
そのほか、岡崎、小田原でも単独の展覧会は行われていますが、
東京はおそらく1994年が最後なのでは?と思っています。
(間違っていたらすみません)
今回は小規模ですが、心を込めて準備しています。ぜひお越しください。
入場無料です。
▶生誕120年 長谷川潾二郎展 ~ひっそりと、ささやかに。あの日の先に
▶会期:2024年9月22日(日・祝)~9月30日(月)
▶会期中無休
▶午前10時~午後6時(最終日午後4時まで)
▶入場無料 (販売なし展示のみ)
▶場所:鈴木美術画廊 東京都中央区銀座1丁目13-4大和銀座ビル
▶TEL.03-3567-1114
▶主催:長谷川潾二郎 愛好家