生誕120年 長谷川潾二郎展 銀座のギャラリーで開催します。この機会にぜひ風景画・静物画に触れてください。R6.9.22~9.30入場無料
2024年 長谷川潾二郎生誕120年を祝うイベントを何かしたい、したいと思っていましたが、実現できる運びとなりました。
入場無料 個人蔵の作品26点を展示します(すべて非売)。
正直、展覧会なんてしたことなく不安ばかりですが、心のこもった後ろ立てお力添えをいただき、最終日まで全力で努力します。
半年後ですが、どうかご来場ください。後悔させません!
生誕120年 長谷川潾二郎展 ~ひっそりと、ささやかに。あの日の先に
会期:2024年9月22日(日・祝)~9月30日(月) 会期中無休
午前10時~午後6時(最終日午後4時まで) 入場無料 販売なし展示のみ
場所:鈴木美術画廊 東京都中央区銀座1丁目13-4大和銀座ビル
TEL.03-3567-1114
主催:長谷川潾二郎 愛好家
<はじめに>
長谷川潾二郎(1904~1988)は、函館に生まれ、東京で84歳の生涯を閉じた昭和の洋画家である。彼は、描く対象(風景・静物・猫)をひたすらに見つめ、その存在自体から発せられる美しさ・感動そのものを描くことに心を尽した。その制作姿勢は独特で、実物を前にしないと描かず、気に入った風景を描き始めても、時候の変化で草の色や土の色が変わり始めるとすぐさま制作を中止。翌年の同じ季節まで持ちこすため、ひとつの作品を完成させるのに数年、十数年を要することも少なくなかった。
晩年には、一部の評論家、画商に高く評価されていたが、遅筆・寡作であり画壇とも距離を置いたため「幻の画家」「孤高の画家」などと言われた。
近年、緻密克明でありながら素朴な温かさを感じる潾二郎作品は注目されており、宮城県美術館所蔵の「猫」は特に高い評価を受けている。
<開催にあたって>
「ひっそりと、ささやかにやりたい」と、生前、長谷川潾二郎は自らの個展に対して希望を述べたといいます。そこで、生誕120年を祝う今回の展覧会も、ひっそりと、ささやかに開催することにしました。
潾二郎は、遅筆で寡作、一枚の小品を数年もかかって完成させることが珍しくない画家でした。
遅筆といっても怠惰なわけではなく、ひと筆ひと筆、神経を使い、丁寧に描き、夕方にはぐったりしていたそうです。
そのような純粋な思いと筆致で描きだされた潾二郎の作品は、控え目でありながら、見ているだけで心穏やかになるものばかりです。また、画題は木々の緑といったありふれた風景や、アイスクリームの箱、茶器、毛糸など、どこの家庭にもある、気にも留められないものたちです。しかし、潾二郎により丁寧に描かれたそれらは、深い美しさを放っており、ささやかな日常が奇蹟のような一瞬一瞬の積み重ねと気づかされます。
このたび、生誕120年を記念して、個人蔵の作品26点をあつめた展覧会を開きます。
潾二郎作品は、熱狂的な愛好家により受け継がれてきたものが大変多いため、実際に展示・鑑賞できる機会はさほど多くありません。この機会に長谷川潾二郎の世界に触れていただければ幸甚です。
参考文献:夢人館4長谷川潾二郎 岩崎美術社/ 夢人館・オネイロス1 岩崎美術館/ 長谷川潾二郎画文集 静かな奇譚 求龍堂/ 長谷川潾二郎展 岡崎市美術博物館/