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「何目指してんの?」

「何目指してんの?」とか、「そんなことしてどうなりたいの?」とか言われて、困ったことがある。だって、別に何も目指してなかったから。

そのときはそれっぽいことを言ってかわした。
でも、どこかで引っ掛かってた。
その答えが、今日は降ってきた。

「何目指してんの?」の正しい答え方は、「え、逆に何も目指してないの?」だ。
例えば、筋トレしている人は皆ボディビルダーになったり、ムキムキマッチョマンになるという夢を掲げているだろうか。そんなことはない。
美容に大変気を使い、月数万円もコスメにお金をかける人は皆モデルさんになるのが夢だろうか。そうではないと思う。
サッカーを練習している人は皆サッカー選手を夢見ているだろうか。多くの人がどこかでその夢が叶わないと悟ったはずだ。

それでも続けるのはなぜだろう?この人たちは「何目指してんの?」

ムキムキマッチョマンでなくても、今より少し健康的な身体を目指しているのでは?
モデルさんでなくても、今より少しキレイになりたいのでは?
サッカー選手になれなくても、今より少しサッカーがうまい人になりたいんじゃない?

夢なんて無理して持つ必要はない。
人生は、理想と現実とのギャップを右往左往し、少しずつ成長していくことだ。

あともう少しかっこよくなりたい。
あと少しだけキレイになりたい。
もっともっと上手くなりたい。

だんだん理想に近づいていき、ときに理想が離れてしまい、それでもなんとか理想に近づいて、理想が限りなく現実に近づいたとき、また別の理想が見えてくる。

その理想が一人一人違うだけ。目指しているものがずれているだけだ。
本当はみんな「今よりちょっと理想に近い自分」を目指してるんじゃない?

みんな無意識のうちに、何か目指してるよ。
逆に何も目指さなくなったら、終わりじゃない?

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