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虎のたましい 人魚の涙 (くどうれいん)
【耳朶の紫式部】
“すいちゃん”のように素を出しても良いなと思える大学の友達が恋しくなった。
関西弁でずけずけ話す、だけど親身になってくれる先輩。
人目構わず、笑い合ったサークルの仲間。
大学中を一緒に歩き回った学科の友人。
地元に戻り、丁度コロナも流行し、社会に揉まれ余裕もなくなり。
また、馬鹿みたいに笑ってふざけてたらいつの間にか朝になって・・・
なんでもできるような気がした、そんな人生の夏休み(大学生活)をまた過ごしたかった。
【蠅を飼う】
時期によって見方が変わる。夏のハエは五月蝿くて、冬の蝿は恋しい。
私は、あまり虫が得意ではない。
だけど私も、ある虫に恋しさを覚える時がある。
夏のお墓参りの時、父方のお墓では銀蜻蜓(ギンヤンマ)、母方のお墓では揚羽蝶(アゲハチョウ)を見かける。
拝み終わると、待っていたかのように飛んでくる。
父母も祖父母も「御先祖様がきてくれたよ」と言っていたが、中学生まではピンとこなかった。
高校生になって祖父が亡くなった翌年。
やっとその意味がわかった。
そして、僕は泣いた。
おかえり
【バックスペースキーが取れた】
職場でも同じようなことがあった。
隣の席に座っていた上司がパソコンにカフェオレをこぼした。
その時まではよかった。次の日から
「ヌチュっ」
コントロールキーが音を立てて、押すたびにゆっくり沈む。
【とにかくドリアを】
まさか、サイゼリアの「ミラノ風ドリア」が題材になるとは思わなかった。
真っ先に、大学のサークル終わりに行ったサイゼリアを思い浮かんだ。
先輩が「ミラノ風(かぜ)ドリア」と真顔で言うので、毎度なぞのツボにハマり笑いながら注文していた。
筆者は「何かエネルギーが足りない」と思った時
“サイゼリアのミラノ風ドリア“を食べる。
私はエネルギーが足りない時は
国立駅近くにあった“ときの木cafeのカレーライス“を食べたい。
もしくは“上島珈琲店の黒糖ミルク珈琲“を飲みたい。
大学で一番長い時間を過ごした友人と通った“ときの木cafe”は閉店し、一人の時間を過ごした“上島珈琲店“は地元にはない。
いつの日か、エネルギーをもらいに行けますように。