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秋の収穫
原付バイクで走っていたら、栗のいががたくさん落ちている場所があった。
山の斜面のところに栗の木があるらしく、歩道にたくさん落ちてきていた。
そこは公道なので、誰の所有物でもない。あえていうなら「都道府県」のものであるが、公共のものということになるだろう。
毎年その道を通ることがあって、しかも毎年いがが落ちているし、毎年素通りしていたが、あえて今年は路肩にバイクを停めてそのいがを見てみた。
すると、まだ誰にも取られていない栗の実がいがの中にしっかりと入っていた。
鹿にもまだ食べられておらず、これは、ということで、にわかに栗拾いをすることにした。栗拾いは以前「丹波」でしたけれど、それは栗園だったし、しかもあまり落ちていないので、無理くり木から少し叩き落として収穫した。
最初は小さな実が入っているだけかと思ったが、拾っていくと立派な実が入っているものもあったりで、楽しくなった。
ただ、栗拾いをするつもりでそこに来た訳ではなかったので、最初ポケットに入れていたらあっという間にいっぱいになって困って、結局普段使っているかなり大きめのレジ袋があったので、そこに入れた。
15〜20分ぐらいでそこそこの量になったので、にわか「栗拾い」は終了した。
思わぬ収穫にワクワクが止まらず、そしてこんな幸運はもう2度とないと思っていた。
けれど、うちの庭にある柚子が今年はかなり実をつけてくれた。
一昨年も豊作だったが、あまり手入れは出来ていない感じでの収穫だったので、実があまり大きくならないままのものが鈴なりになったりしていた。
去年は裏作であまりならなかったし、今年もダメかと諦めていたけれど、たくさん実がついて、しかもそれぞれが立派な大きさになったので、とても良かった。
栗は甘露煮にしたり、栗ご飯にしたりしたし、柚子は果汁を絞ってジップロックに入れて冷凍保存して、絞った後の実は洗濯ネットに入れて、お風呂に浮かべたら柚子風呂を楽しむことができた。
柚子風呂はいい香りがして、脱衣所や玄関まで香ってきた。人工香料の嫌な匂いではないので豊かな気持ちになった。
少し絞らずに置いておいた実は、焼き魚に絞ったり、厚揚げを焼いてネギをかけたものに絞ってみたり、搾り汁を餃子のタレの一部にしたりして楽しんだ。
柚子を切ったものにシロップをかけて、お湯を注いで、柚子茶風飲み物を作ってみたりもしたし、まだまだ収穫できるので柚子ジャムも作ることができる。
さんまも少し安くなっていると聞いたので、買って焼いたさんまに柚子を絞って食べたいと思うし、今年はとても充実した秋だと思っている。