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パニック障害と共に生きる
私は1年半ほど前にパニック障害になりました。
幼い頃から電車が苦手で、電車に乗るとよく体調不良になっていました。
何となく息が苦しく感じて、電車に乗ることをできるだけ避けていました。
高校に進学する際も、電車に乗る時間が最小限で通える学校を選びました。
電車に乗るのが苦痛でなければもっとたくさんの選択肢があったのに、と感じることもありました。
高校2年生になった頃から電車だけでなく、バスや飛行機など乗り物全般で息苦しく感じるようになり、閉じ込められる、逃げられないという恐怖も感じるようになりました。
パニックを起こすにつれ、乗り物に乗ることが怖くなりました。
パニックを起こす対象は日に日に増えていき、乗り物だけでなく病院や美容院、地下や列に並ぶこと、エスカレーター、エレベーター、人混み、トンネル、採血、学校、試験などの閉鎖的で一定時間その場にとどまらなければいけない状況でも息苦しさや焦り、恐怖を感じるようになりました。
パニックの症状にはたくさんのものがあると思いますが、私の場合、気管を掴まれているような息苦しさ。
吸っても吸っても空気が入ってこない感覚。
冷や汗が出て血の気が引いていき、倒れそうになる感覚。
閉じ込められた、逃げられないという恐怖などがあります。
そしてパニック障害にはパニック発作の他に予期不安という症状があります。
予期不安とはまたパニックを起こすかもしれないという強い不安と恐怖を感じることです。
一度パニックを起こした場所でまたパニックになるのではないかと思い、その場所を避けるようになります。
私もパニックを起こす回数が増えていくにつれていつどこでパニックを起こすかわからないと不安になり、1人で外に出ること自体が怖くなり、家に引き篭もりがちになりました。
薬を飲み出すまでは酷い時だと近所のコンビニに行くことにすら恐怖を感じていました。
パニック障害になってから行きたいところに行く事が出来なくなり、やらなきゃいけないことが出来なくなりました。
こんな状態では何も出来ないままだ、このままではダメだと自分を否定することが増えました。
パニック障害であることで何をするにも恐怖と不安が付き纏います。
先日の大学入学共通テストでも会場前でパニックになり、会場に入ることが出来ませんでした。
このように出来ないことがある度に、周りの子達は一生懸命頑張っているのに、私はパニック障害を言い訳にしていてダメだなと何度も何度も感じてきました。
ただ、心と身体が健康で万全な状態では無いことは確かなので、必要以上に自分を卑下し、否定する必要も無いなとも思うのです。
辛いものは辛いし、出来ないものは出来ない。
健康になればまた出来るようになる、そうやってポジティブに考えられるように気にかけていますが、自己否定が癖になってしまっているため、なかなか難しいです。
私の目標はパニック障害と共に生きるということです。
パニック障害である自分を否定せず、出来ないことがあっても必要以上に悲観せずに生きていきたいのです。
精神的な病気は完治するのにすごく時間がかかります。
(私は適応障害で抑うつ状態だと診断を受けたこともありますが、それから2年半ほど経った今でもいまだに完治したとは思えません。)
長く長く共に生きていく気持ちで付き合っていけば、自然とパニックへの恐怖やパニック障害の自分に対する焦りも減っていくのではないかと思っています。
傍から見たら甘えとしか思えないかもしれません。
ですが私や他のパニック障害の方が苦しんでいるのは事実です。
いつになったら当たり前とされる事が出来るようになるのかと毎日毎日思っていますが、いつかパニック障害の苦しみから抜け出す事が出来るだろうという希望を持ちながら、どれだけ長い時間がかかってもパニック障害と共に生きていこうと思います。