BTSジンがよくわからない
JINのことがよくわからない。JINとは[BTSのJIN]のことである。個人的にファン歴というものは非常に短いし、好きになったのは世界中にブチ挙げられた爆弾からで、ほぼ何も知らないと言えよう。なのでわずかな期間
(勿論過去の歴史も多少は垣間見つつ)殆ど一見さんの印象で語っていく。
JIN···いやキムソクジンは見た限り、非常に合理的な人だと思う。これをやってくれ、と望まれたことに関しては100%やりきるし努力する。だがぼんやりとした不特定な(明るい未来)などに希望を持たない人。常に目の前と現実しか見ない人。
そんな人が、常に自分が幸せでいることを求めている人が、不特定情報で「誰か一人でも辞めたら自分も業界から身を引く」と語った、らしい、のを目にして(事実かどうかは未確認とはいえ)深く納得してしまったり、逆に(なんでそこまで?)と思ったのも確かだ。
状況的にユンギに対する誹謗中傷に対するもの(2024/10現在)だと思うのだけれど言うなればそれは「自分自身の価値をわかっている上で、自分の価値と人生丸ごと打ち捨ててでも弟(ユンギもしくはユンギじゃ無かったとしても弟の誰かなら)を掬い上げる」という、身売りというか人生かけた脅迫に近いのではないだろうか。
というかこの話題が本当なのかどうかはともかく、「ジンなら言いそうな気がする」と自然に「思わされる」所に驚いてしまったのだった。
こんな脅迫めいたこと、ジンなら確かに言いそうでもあるし、絶対に言わなさそうとも思える、相反する感想が同時に湧くのが彼らしいような。
真偽はこの際どうでもいい。あんなにも合理主義で世間的にも常識ど真ん中で、忙しいスケジュールを縫って友人の結婚式の司会もそつ無くこなすような「誰よりも真っ当な常識人」
芸能人どころか世界的に有名なグループの長兄であるにも関わらず、
なぜ、彼の弟たちに関するある意味暴力的とも言える過剰な防衛を「信じられる」のだろう?
誰か一人でもグループを辞める事になったら、自分も業界から身を引き、他で生計を立てる。うん、ジンなら確かに出来るだろう。おじさん達からも人気で、人脈がそれなりに多そうだし、偏差値の高い四年制大学を出て、いつも賢い。ジンなら何にでもなれるし出来るはずだ。というかもう生涯働かなくてもいいくらい資産あるだろ。
どうしても、自分の中で「合理的なジン」と「何がなんでも弟達を守るジン」がうまく溶け合わない。たまに企画などで冗談として「僕らのグループがみんな仲良さそうに見えるのはビジネスです」と言って笑いあってるけど、ジンこそがそれを地でいってもおかしくない性格·····である、はず、なのだ。彼の一貫合理主義を鑑みるなら、だ。
それなのにジンが「誰か一人でも辞めるなら自分も業界から身を引く」というセリフを、何故か信じてしまえるのが不思議で。ほとんど会社や業界、言うて過激派サセンに向けての自分の価値を身売りしてでも脅迫する、みたいな文言を、ジンなら言うかもしれない。と半ば信じてしまっている。
真偽は知らない。XのTLで見かけただけだから。
そうして、俳優になるために地頭が良かったとはいえ死に物狂いで勉強して入れた演劇科を蹴ってまで弱小事務所でアイドルとして生きようと決意したジンへの(なんで?)という疑問が頭を持ち上げる。ホントなんで?
彼らの歴史をリアタイ知らずに後々に追っただけの一見さん程度の自分ですら、最初にここで躓くのは今も変わらない。マジで何でよ。
大学に入るまでも、入ってからも、きっととてつもなく努力して頑張ってたはずでしょうがよ。あの国なら、良い大学入るのだって至難だとわかるよ。それまでの努力も、入ってからの努力も全て無にしてゼロからスタートする気になるほどの何が、君にあったのさ?
しかも当初はアイドルとして売り出すスタイルに変わったとはいえ、根っこはラッパー三人の醸し出すゴリゴリのHIPHOP(勿論ダークサイド)だったわけで、そんな中ひとり誰がどう見ても良いとこのお坊ちゃんが混じったわけじゃん。
デビューから何年も経ってから自分のカラーを出せるようになったけど、それまでは自分のカラーとは違うスタイルを無理やり色付けられて、でもアイドルはアイドルだし、ジミンもだけど、自分を出せるようになるまで相当苦しかったと思う。
他のラッパー達からはHIPHOP?アイドル(笑)だろㅋㅋㅋㅋㅋみたいな扱いをされつつ、ファンとは名ばかりの人らからあれが駄目だのそれが駄目だの揶揄されたりして。
普通ならバキバキに心折れてると思うんだけど。かの国のアイドル達は異様に自殺が多いのが痛ましい。彼らだって、散々傷付けられて血まみれになりながらも活動を続けてて、そうなる可能性なんかいくらもあっただろう。それでも、売れる前も売れてからも「普通の感覚を無くさないでいよう」と生きようとして、その通りに生きて来た人達、恐らくその筆頭がJINだったはず。
自分の価値と人生を丸投げしても構わないほどの何が、ジンにあるのだろう?「誰か一人でも辞めたら自分も業界から身を引く」ここまで苛烈な事を、何が言わせているんだ?
一見さんとして随分と後々になってから彼らの情報を得た者として、大した情報など知りえないけれど、ジンが弟たちを気遣って来たのはわかった。違うんよそうじゃないんよ、「なんで?」なんよ
なんであの合理主義なジンが(そこは今でも変わってないとお見受けする)グループ····いや弟たちのことになると過激派になってしまうのか、友人の結婚式司会をそつ無くこなすような、いつでもフォーマルスーツを着こなして現れる準備のある人が、本当になんで?
てかなんで俳優じゃなくアイドルになったん?ジンの口からその理由はあちこちで聞いたけど、どうにも納得し切れてない。
歌もダンスも「やったことなかった」人が、俳優という憧れる未来を持っていた人が、なんで大学生になってから全てをまっさらにしてゼロからスタートする気になったのか、そこが全然わからない。自分の中にある「合理主義者のジン」とうまく溶け合わない。
恐らく想像を絶する努力をして、ダンスもこなせるようになってシルバーボイスも手に入れることが出来て、唯一無二の存在にはなったけどそれはジンからしたら「不特定の未来」の範疇だったはず。そもそも防弾少年団自体売れる確証が無かったわけで。
グループの話だから、自分だけ努力すれば達成出来る、て事でもない。与えられた目の前の課題の期日がいつなのかもわからない中で、どうしてそれを目指そうと思ったんだろう。そうして、そこまでして手に入れたものを全て捨てますけど?みたいな脅迫をするくらいに、何でそんなふうに「ジンなら言いそうな気がする」と「思わされてしまう」んだろう。
愛······なんて、グニャグニャした意味不明のものなんか持ち出す気は無いし、粘土みたいなものならいくらでも形を変えて適当にはめ込めば成形は出来るだろう。
個人的にそんな小狡い騙しはしたくない。なら情か?愛より情の方がまだわかる気はする。しかしまだ納得はしていない。
ジン、あなたがバスから降りて弱小事務所に向かって歩いていく時に、何を捨てて何を得たの?そしてあなたが今幸せだと思っているなら、それをずっと手にしているからなのよな?それは一体何?
ジンは自分にとって本当に宇宙人だ·····思考回路がわからん。想像もできない。ジンはもしかしたら愛というより情に厚いタイプなんだろうか。それならまだ薄ぼんやりとは理解できそうな気もするけど····
例えば犬や猫やモモンガを飼いたいってなった時、大元は「可愛いから」「なんか好きだから」みたいな大雑把な感覚のみで、個体それぞれに性格の違いはあるんだから、それをわかるのにはある程度の月日が必要だから、最初から情は湧かないし絆がいきなり出来るもんでもない。
ジンが事務所に入った当初にいたのはラッパー組+αの練習生達で、必然的に彼らの方が年下で、大人ヤンチャ世代による激情や本気度や上を目指す必死さに満ち溢れていただろうけど、
ジンにとってはそれが眩しかったのかな。今までジンの周りにいないタイプの尖った子達ばかりで、でもみんな本気なのがわかって、そういう子達にあてられたというか煽られたのかな?血気盛んな練習生たちみんなが、ジンから見たらフクロモモンガのような存在だったのだろうか。「よく分からないけどみんなカッコイイ、なんか好き」的な。
シュチタでシュガやj-hopeと話してたけど、「BTSになってなかったら何してたと思う?」の問いかけに「僕は(ゲーム廃人的な意味で)終わってたと思う」と答えたJIN、今も親から「ゲームやって引きこもってるな」と怒られるくらい根っこに「プラプラしてたい、ゲームしてたい、休みたい」て堕落さも持ち合わせてる中二部分も未だにあるジンに本気を出させたのが当時のラッパー組+αの練習生達であったなら、価値観が真逆に反転するほどの刺激があったのかもしれない。
そしてそれほどの違う環境に身を寄せながらも、RMの上昇志向を認めながらも、それでも「お母さんのお手伝いでやってた家事を弟たちのために率先してやる」という良い子部分はそのままに、お父さんから引き継いだ合理主義も、お母さんから教わったであろう気遣いや優しさも何ら消える事も隠す事もなく、それまでに意識してなかった自分の美点=領域を築き上げて今に至った、のだろうか。
家庭では弟であり、外では兄にもなり、休む時は死ぬほどダラけきって、成果を求めれば成し遂げるまでに血反吐吐いても努力を辞めず、今完全にスーパースターマリオ状態になったJIN。どんな環境になっても自分を変えず、身のうちに自らの力で金や銀、プラチナを手に入れた。
底知れなさすぎて怖いわ。どうしたらそんなに強く居られるんだよ。
やっぱりジンてよくわからん。生命力がものすごく強いのかな。
「ナウシカ」世界にある粘菌のように、違う種類の粘菌にブチ込まれてもいつのまにか違う種類を食べたり食べられたりしながら元気に生き抜いてるみたいな。
推しのアイドルを粘菌扱いすなよ(冷静)