橘いっぺい

不幸を知ることは 恐ろしくしくはない 恐ろしいのは 過ぎ去った幸福が 戻ってはこないと…

橘いっぺい

不幸を知ることは 恐ろしくしくはない 恐ろしいのは 過ぎ去った幸福が 戻ってはこないと知ること

最近の記事

     タヒチの星の下1話 BL

        愛の形は一つじゃない 時を超えた約束 いろいろな事を整理しながら初めて愛した人のことを綴ります。 これは、個人的なものなので・・・肯定的、否定的どちらでも構いません。 それぞれの解釈で構いません。 じゃーどうして伝えなければならないかと考えると自分の為でもあり素でありたい自分らしく生きたい。と思っています。 愛するタオのため そしてボクらの歴史を残すため……. ボクは二十代の後半の時に結婚しました。自分の真の気持ちではありません。友達たちが結婚し始めて、親

    •    タヒチの星の下25話 最終話

                   Taoの言葉          どんな出来事にも理由がある 今も辛いの?と聞かれれば嘘になります。辛いです! ボクは30代になりました。もう少年でも青年でもありません。幼少期は、どうして同じクラスの男子が好きなのか、どうして女子を好きにならないの?と違和感だらけで病気なんだと思い込んでいました。 親はこの大学に進学しなさいと道しるべさえ示して、全て自分自身の気持ちとは裏腹に自分では何も決められないストレスで、近くの誰もこない公園で一人叫んだりし

      •    タヒチの星の下24話

                             3か月後に届いたTAOからのメール Margaretは、とても情熱的で頭が良くてグレーゾーンが無い、自分自身の気持ちをハッキリと意思表示する女性です。容姿もさることながら美人の類に入るのではないでしょうか。Tomも言ってましたが高校時代は、ストーカーされるぐらいモテていたと聞きました。 そんなMargaretが、Taoにガールフレンドはいるのかと聞いたのは、きっとボーイフレンドになって欲しいと事件以来密かに思っていたのでしょう。ボ

        •           タヒチの星の下23話 BL

                                               Margaretの恋 Tomは、半年たっても相変わらずメールや電話を頻繁にしてきて、暇なのか単に食事がよほど気にいったのか分かりませんが友達の少ないボクを気にかけてくれてました。買い物やバーへもよく誘ってくれて、段々トムが、どういう性格なのか好きな物嫌いな物までボクは把握するほど仲良くなっていきました。 その前にTaoとTomとMargaret、彼らがなぜ知り合いになっていった過程を説明しなければな

             タヒチの星の下1話 BL

          タヒチの星の下21話BL       

                                            親友TOMとの出会い ボクが北米に住み始めて10年以上過ぎて、日本語を使わない生活をしていると日本語を忘れます。変な言い方ですが文法が変だったり、単語が出てこないのです。文章がオカシイのです。とはいえ当時は純粋に日本人コミユニティーに入ろうとは思いませんでした。何故なら英語を勉強する為に渡米したのですから日本語環境をある種遠ざけなければ言葉は覚えないと思ったからです。Tomとの出会いは今、思うと定められた縁

          タヒチの星の下21話BL       

                                  タヒチの星の下22話BL

                       親友たちのエピソード         ボクはこれまで2人の親友たちトムとマーガレットに助けられてきました。 20話まで書き上げた"タヒチの星の下"は、Taoとボクのことを中心に書きましたが、Taoが旅立ち8年に差し掛かろうとしていてもまだTomとMargaret に支えられていると思っています。2人に許可をもらい何故、TomとTaoとの繋がりができたのか、そしてTaoとMargaretが繋がっていったのか、ボクとTao,TomとMargaret出

                                  タヒチの星の下22話BL

                芸術的な日本語

                   Japanese is a difficult but elegant language             日本語は複雑すぎて難しいけど眩しいほど美し過ぎる 翻訳や通訳を生業にしているボクにとって複雑”という単語が相応しいのか分かりませんが、日本語を英語に翻訳すると難しいと痛感します。 つまり、日本語の単語、漢字中に含まれる意味合い、情緒、と奥行きが果てしなく続くようなものです。例を上げますと“宴(えん/うたげ)”これは日本人が理解する結婚披露宴“”

                芸術的な日本語

            文化の違い握手/ハグ/キス

          一口に握手すると言っても色々なシチュエーションで変わります。特に日本人同士間での握手は、お辞儀という文化が何百年も続いているのでまずは、お辞儀になります。初めて会う相手にいきなり握手を殆ど求めることはしません。 武士道でも礼にはじまり礼に終わるといわれ頭を下げます。武士道に限っては、相手の目から自分の目を離さず目を見ながら礼をする場合もあります。もちろん現代の日本でも、ビジネスの場で握手を交わすことは日常的にみられます。 ボクは、北米で仕事をしているので、日本と北米では握

            文化の違い握手/ハグ/キス

           鳥肌が立ったSwan Lake『白鳥の湖』

                    -男同士の悲恋に置き換えた白鳥の湖- ボクの友人にバレエダンサーがいます。彼はTaoとボクの共通の友人でもあり、よく食事に行ったり、ホームパーティーに来てくれたりTaoがバレエやダンスをしていたこともありとても仲の良い関係です。   ボクは聴くクラシックが好きですが、バレエ公演は数えるほどしか観たことがありません。先日、その友人と食事中にSwan Lake『白鳥の湖』は観たことがあるかと聞かれ唯一、観たことがあると応えました。 Swan Lake『白鳥

           鳥肌が立ったSwan Lake『白鳥の湖』

             殆どの人が知らない日本の性

                    先進国ではなかった性の捉え方 現在の観光地化する前のタヒチ諸島は先進国だったという話を長老から聞いた話しを書きます。 一日本人から思うと性は隠すものとタブー視されがちですが、タヒチでは、子供から老人に至るまで日常生活の大部分がセックスに関するものであるとさえ言われています。  タヒチの少年、少女にとってセックスとは「元気?」「元気だよ」という挨拶を交わすぐらいの同じ意味しかもっていません。男女とも12歳~13歳になる頃、母親は、娘に自らの体験や恋愛を

             殆どの人が知らない日本の性

            もう7年の月日が通り過ぎて

          もう7年も経ってしまったのかと今更ながら思います。 時の流れは早いの一言です。Taoと過ごした思い出は原色のままボクの魂に刻まれて、こうして机に向かって仕事をしていても視線を感じる時があります。時々思い出すのは、ファファフィネFa'afafineの儀式でダンサーに混じりシャツを脱ぎ捨てて踊ってボクに観せていた姿です。 太古のポリネシア人は、文字を持たない民族だったので、マオヒの神々に踊りを捧げたといわれタヒチアンダンスは、タヒチ諸島からハワイ諸島へ伝わりました。男女で踊る「

            もう7年の月日が通り過ぎて

               タヒチの星の下20話 BL

                                       永遠の愛と約束を胸に旅立つTAO           2日前に日本から荷物が届き開いていたら手紙が入っていた あなたがアメリカに渡って、もう5年になります。 病気になってないか。ご飯は食べているのかとても気になりますが あなたのことだから大丈夫だとは思います。 美味しいお米が手に入りましたので一緒に送りますね・・・・・・・母 日本と同じように日本食は沢山売られているのにな・・・と思いつつ中身を 取り出して、ふと

               タヒチの星の下20話 BL

           タヒチの星の下19話BL

                                              Taoの夢 ボクにとってトムとマーガレットが、ここに駆けつけるとは思ってもいなかった祝福は、寝ることすら忘れるものでした。親友達との再会にお腹がよじれるほど笑い、そして泣いた。 タオも、ボク以上に2人がシアトルから駆け付けることが何より嬉しそうだった。とても酔っていたタオ。普段クールな一面がある彼がこんな言葉を使うんだと再発見しました。 「トニー。ちょっとこちらに」マーガレットからポーチへ来るよう言わ

           タヒチの星の下19話BL

          タヒチの星の下(番外編)ノンフィクションBL

          ボクは、現在シアトルに在留,タヒチと日本とを往復する生活をしています。30話までタヒチの星の下を執筆し、まだまだ続きはあります。タオのお墓が二か所あって、そこに墓参に訪れ、またタヒチにもお墓がありますので タオに会いに行っているのです。本作の「あらすじ」を読んで頂くとわかるのですがタオは、不慮の事故でこの世を旅立ち、ボクの人生は大きく変化しました。 タヒチのタオのパパより借りているタヒチの家で執筆しています。ですので、時差の関係上、どうしても現地時間より遅く掲載される場合

          タヒチの星の下(番外編)ノンフィクションBL

             タヒチの星の下18話BL 

                   キミと見た南十字星                   時間が、いつもとは違って、ゆっくりと流れるのはどうしてなんだろうと思っていた。白い砂の浜辺にタオとボクが座って遠くの海を見ていることがこの美しい景色の1部になっていると思うと嬉しかった。海の沈む夕陽を見ながら素敵なキスをしてこんなにも赤やピンクオレンジと織り上げてゆくものなのだろうかと思う。壮大な自然がボクらを祝福しているようだった。 バンガローのポーチで食事を終えて----------------

             タヒチの星の下18話BL 

          タヒチの星の下17話BL

                           マオヒのマンフルラ誓いの指環 目に染みる海の蒼は、何時間でも見ていられる美しさは、ボクの魂に刻まれていきます。愛するタオがいて、海風の心地よい風は、花びらを吹き上げ宙に浮かせ漂い香りさえ体中にまとわりつきます。タオに後ろから抱かれると体温が伝わり無言でもタオの魂とボクの魂が会話をはじめます。ボクは目を閉じて、ただタオの愛の存在を感じていました。 「トニーお前はオレのものになった。慣れないことばかりで頭を混乱させたオレの責任だ。すまない。

          タヒチの星の下17話BL