第50回【孫子の兵法10】~すべてが幸せのために~
本日も第一章「始計篇」の続きを話します。
『故(ゆえに)に能(あた)うも之(これ)に不能を示し、用なるも之に不用を示し、近くとも之に遠きを示し、遠くとも之に近きを示し、利にして之を誘い、乱にして之を取り、実にして之に備え、強(きょう)にして之を避け、怒(ど)にして之を撓(みだ)し、卑(ひ)にして之を驕(おご)らせ、佚(いつ)にして之を労(ろう)し、親(しん)にして之を離す。
其(そ)の無備(むび)を攻め、其の不意(ふい)に出(い)ず。』
◎現代語訳
*戦いとは、敵を欺くこと。
よって、自軍に能力があっても敵には能力がないように見せる。
自軍が相手の近くにいても、敵には遠くにいるように見せ、
目的地から遠く離れたところにいても、敵には近くにいるように見せる。
敵を知った上で、誘い込み、乱し、時には賛同し、また避けて、怒らせ、
痛い所を突く。また不意を突く等して、意のままに相手を誘導する。
◎これを私なりの解釈でミーティングを行うと以下のようになります。
〇相手の心理状態を落ち着かせないようにするのが、勝負の極意
⑴敵が利益を欲しがっている時は、利益を見せて誘い込む
⑵敵が混乱している時は、一気に攻め込む
⑶敵が充実している時は、無理せずにまず守備を固める
⑷敵が強い時は、避ける
⑸敵が怒っている時は、更に挑発して掻き乱す
⑹敵が謙虚な時は、奢り高ぶらせる
⑺敵が楽をしている時は、疲れさせる
⑻敵が親しみ合っている時は、分裂させ、離す
⑼敵の備えのないところを攻めて、敵の不意を突く
・指揮官は上記の事を読み取る洞察力と判断力が問われる。
〇昨日の内容を更に細かく説明しています。
〇スポーツ全般、駆け引き上手な者、チームが勝つ確率が高い。
〇常に相手の心理を読み、こちらの心理を分からせないようにするのが勝負
の鉄則。
〇相手より優位に立つには、結局、精神的な部分が大きく左右する。
〇何事にも動じない心を身につけよ。
相手より優位に立つとは、投手で言うならば、相手に意識させる球種を持つということ。(速い球、落ちる球など)
打者なら、何処でも打てるというスキルと空気感をもつこと。
試合展開なら、先取点を取るということ。また武器や戦術を豊富にもつ事
◎ここでは以下のタイトルを掲げました。
【勝負事は常に相手より優位に立つ事を考える】
本日のミーティングはここまで。