第51回【孫子の兵法11】~すべてが幸せのために~
本日も第一章「始計篇」の続きを話します。
『未(いま)だ戦わずして廟算(びょうさん)して勝つ者は、算を得ること多ければなり。未だ戦わずして廟算して勝たざる者は、算を得ること少なければなり。算多きは勝ち、算少なきは勝たず。
而(しか)るを況(いわ)んや算なきに於(お)いてをや。
吾(わ)れ此(こ)れを以(もっ)て之(これ)を観るに、勝負見(あら)わる。』
◎現代語訳
以下の観察をもって事前にその勝敗を明確に知るべきである。
戦いの前に敵との比較をし、勝つと判断した場合は、敵より勝つ要素が多いから。
戦いの前に敵との比較をし、勝てないと判断した場合は、敵より勝つ要素
が少ないから。
戦いは勝つ要素が多い者が勝ち、少ない者が負ける。
ましてや、事前の判断で、全く勝算 のない者は、戦ってはいけない。
こういう観点から見ると、勝敗ははっきりと現れている。
◎これを私なりの解釈でミーティングを行うと以下のようになります。
勝負事には、冷静さが必要と説く。
「気持ちが強い方が最後は勝つ」と、よく勝負の世界では言われるが、それは第三者が判断する事であり、勝ちたい、負けたくないと思うのは、練習の時に行う(克服)する事であり、試合中は「冷静さ」こそが、勝ちへ導くのである。
特に指揮を執る者は、冷静さを保てるだけの強い精神力を必要とする。
また様々な状況を事前に想定し、準備をする必要がある。
野球は他の競技と比べ、番狂わせの多いスポーツである。
弱者が強いチームにどうやって勝つのか、これ程、考える上で面白い事は
ない。
監督やコーチがタイムを取り、マウンドに行くのは、大抵投手の心を落ち着かせる為である。もしくは覚悟を決めさせる為に。
守備の際、捕手は監督の分身である。捕手こそ一番冷静でなければいけない。野球は投手次第と言うが、私は捕手次第だと感じている。
本来、冷静になろうと思っている地点で、冷静ではない。しかし、その繰り返しが本当の冷静さを生む事に繋がる。
◎ここでは以下のタイトルを掲げました。
【勝ちたければ、冷静な判断力を養え】
〇野村克也氏の辞である
『土壇場を乗り切るのに必要なのは勇猛ではなく、冷静な計算の上に立った捨て身の精神』
本日のミーティングはここまで。
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