第53回【孫子の兵法13】~すべてが幸せのために~
本日は第二章「作戦篇」の続きを話します。
『兵を鈍(にぶ)らせ鋭(えい)を挫(くじ)き、城を攻むれば則(すなわ)ち力屈(つ)き、久(ひさ)しく師(し)を暴(さら)さば則ち国用(こくよう)足(た)らず。
夫(そ)れ兵を鈍らせ鋭を挫き、力を屈(くっ)し貨(か)を殫(つ)くせば、則ち諸侯(しょこう)その幣(へい)に乗(じょう)じて起こる。
智者(ちしゃ)ありと雖(いえど)も、其(そ)の後を善くすること能(あた)わず。』
〇現代語訳
戦争が長引けば、兵は疲れ士気も下がる。その状態で敵の城を攻撃すれば、戦力は尽きる。また、長期戦に及ぶ軍の資金は、国の財政に負担がかかり危機に繋がる。長期戦で兵が疲れて士気が落ち、やがて戦力も失い、国の資金も使い果たせば、周辺諸国が攻め込んで来る。こうなっては例え智将がいても、もはや万策尽きたと言える。
◎これを私なりの解釈でミーティングを行うと以下のようになります。
チーム強化の為、遠征に出る事も重要。しかし、長期間過ぎると怪我人が増える可能性が高まる。また、遠征費もかかる為、年間の活動費が苦しくなる。
練習でアップやクールダウンに時間をかけないチーム、選手は必ずどこかで後悔する事になる。
練習時間に制限があるようなチームは、特に実戦練習に時間を擁したいと考える。
当たり前の事である。
よって創意工夫が求められる。
コンディショニング能力もスキル向上のひとつである。
ただ怪我をしないように、練習量を減らすという単純な考え方では、コンディショニング能力が高いとは言わない。
また体だけではなく、道具のメンテナンスも重要である。
一流選手は、道具を大切に扱う。
何故、怪我をするのか?その原因は?
⑴怪我をする部位が弱いから(強化が足りない)
⑵使い方を間違っているから(体の構造を理解できていない)
⑶ケアが足りないから(怪我をしてからじゃ遅い)
試合の中で良く起こる悪循環
⑴四死球が増え始めると、守備のエラーに繋がる
⑵捕球エラーをした者は、送球も崩れる
⑶チャンス時に凡打した者は、守備でミスを犯す
*気持ちを切り替えきれない選手は、勝負の世界では勝てない。
指揮官はチームを悪循環ではなく、好循環になるよう導く力が問われる。
悪循環とは、ある事柄が他の悪い状態を引き起こし、それがまた前の事柄に悪影響を及ぼす関係が繰り返されて、事態が益々悪くなること。
(負の連鎖)
負の連鎖を止めるのも監督の役目。
指揮官、リーダーは船で例えると、舵取り役。方向、終点を間違えるな。
ここでのタイトルは
『悪循環は早い段階で断ち切れ』
本日のミーティングはここまで。