スラッガー達の現在地 阪神編
オールスター明けのセ・リーグのスラッガー達の現在地を各球団3人ずつ振り返っていく企画。
第二回となる今回は首位ヤクルトを猛追する阪神タイガースから中野拓夢内野手、近本光司外野手、大山悠輔内野手のここまでを見ていく。
1人目は中野拓夢内野手。
昨年度から即戦力として佐藤輝明選手と活躍した中野選手は今季も安定した成績でチームに貢献している。
昨年よりも長打率が上昇しており、2.3塁打はもちろん、ホームランも増加していて、更に打者としての幅が広がった印象だ。
月別の成績を見ても打率、出塁率が安定しており、1.2番を担う選手としていい数字を出している。
犠打もコンスタントに成功させており、盗塁も17盗塁でセ・リーグ3位。
様々な面で阪神を支えている。
安打数もセ・リーグ1位の近本に1本差の2位と最多安打レースにもしっかりと絡んでいる。
その中で得点圏打率と出塁率が下がっているのが唯一気になるところだ。
得点圏打率は21年が.280とそこそこ良かったのに対して.211と低調気味。
打線の中の役割的に犠打を求められることも要因としてあるかもしれないが少し寂しいところだ。
出塁率の面でも打率が.281ながら.297と差があまりなく四球が少ない。
1番を担い、盗塁もできるだけに出塁率ももう少し上げていきたいところだ。
2人目は近本光司外野手。
近本選手の今季は3番打者として活躍、ホームラン1本、長打率が.340と昨年と比べて低いが得点圏打率は.325と上昇、ただ打点数はあまり多くない印象。
しかし打率、出塁率は依然高く安定した成績を残しており、相手投手において恐ろしい存在であることは間違いない。
安打数においてはセ・リーグ首位を走っており、例年と変わらないヒットメーカーぶりを見せている。
特に6月は打率.366と絶好調。
本拠地甲子園での数字も良く、打率.321で得点圏打率.412と躍動している。
全体的に安定感のある数字を出している近本選手、虎のチャンスメーカーとして強打者が続くクリーンナップを牽引していく姿に期待したい。
3人目は大山悠輔内野手。
佐藤輝明選手と共にクリーンナップを担う頼れる5番として君臨する大山選手。
打率こそ.254とそこまで高くはないが本塁打22本、打点71打点とクリーンナップとして阪神の借金返済に大きく貢献した。
特に6月は村上選手の影に隠れてしまったものの打率.318、OPS1.161、10本塁打の大活躍。大きなインパクトを残した。
7月は打率.267ながら出塁率は.404でOPS.937と好成績を残す。
相手チームからすると阪神打線の中で1番怖い打者といっても過言ではない。
21年と今季の成績を比較するとホームラン数は既に21年の成績を上回っており、その他の成績も打率以外は軒並み上昇している。
特に得点圏打率が大きく上昇しており、クリーンナップとして頼りがいのある成績を残している。
阪神がこれからヤクルトを追撃し優勝を狙っていく上で大山選手の活躍は欠かせない。
自身のキャリアハイを更新できそうな今季、自身の成績だけでなくチームの成績も良いものとしたいところだ。
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