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じどょうの臭い

拓ちゃんの一日が始まりました。

もう、みんな朝ご飯は終わりました。
「お母さん、おっぱい!」

歯も生えています。
多分言葉もかなり話します。

「拓ちゃん、赤ちゃん生まれるから
お兄ちゃんは飲まないよ」

「拓ちゃん、赤ちゃん要らない」

で、この人何を持っているか?

大人の親指ほどのドジョウの煮けたものを持っている
大好物なのだ。
私はこの臭いが嫌い、寒気がしてくる。

実家の母がこの様子を見て、
ゲテモノ食いか?
その顔で、それを食べる?

誰にも言われる、
拓ちゃん可愛いねって
お人形さんのようにかわいい。
始めてみる人は女の子と間違う
着るものは赤系を着せているから余計だ。
髪の毛はボブカットにしている
見た目は女の子だ。

で、なんでもやらかす。

周りが言う。
「そのうち飲まなくなるよ」
言われるのを知っているから平気だ。

あの生臭いじどょう片手に
私に勝ち誇った顔でニコッと笑った。

突然乳首に激痛が走った。
食いちぎられた。

めまいがしてくる。
見るとすごい深く歯形が残って血だらけだ。

「拓ちゃん、痛いでしょう?」

言っても無駄と知りながら言う。
返ってくる返事もわかっている。
「拓ちゃん。痛くないもん」

何を考えたか、また例の部屋に戻っていった。
ガラスがなくなった
穴だらけの障子に何をするか?

楽しい遊び場所を見つけたようです。

子供は子供なりに遊ぶのです。

遊びは情操教育というが本当かな?

ただ、私の育て方はあの一件から変わらない。
あれでどれだけ私の心が傷つけられたか、
この家の人は知らない。
知っているのはいずれ別れることになった人だけ。

そしてこの日の夕方みんなが口を開けたきりの
出来事が待っていました。
あしたをおたのしみに!

おやすみなさい


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