HP用3 ペイテムだからこそ根拠の有る請求価格で利益率が大きい理由

1.言葉の定義
まず、言葉の定義をしておきます。
調合、調合作業 = 塗料を混ぜ合わせる事
調色 = 俗に言う色合わせの事
調色品 = カラー番号を指定しメーカーから取り寄せる塗料の事
料率 = ペイテムで使用している18個の区分の事

2.請求価格となる価格の根拠
ペイテムでは、ある塗料メーカーの調色品を商社から仕入れた時の価格をベースにしています。
自社の在庫塗料で作った場合の原価を、18個の料率を設定し、その各料率毎に定めた目標値の近似値になる倍率を計算し、調合時の原価に掛けることで請求価格の算出をしています。
簡単に言えば、メーカーの調色品が参考価格と成っているため、その価格に合わせる事は問題無いという事になります。
この調色品にも区分が有り、それぞれの価格が設定されています。
そして、この区分は「調色難易度と金額」をベースに区分されてるようです。
在庫の塗料で調合したときの原価よりも割高で有ることが試算によって判明したので、塗料メーカーですら調合に掛かる手間賃を我々に請求していることが分かります。
調合作業は我々が行っても同じ手間が掛かるのです。


3.見積もりソフトで算出される塗装工賃

塗装を行うに当たっての準備の手間は結構なものですが、見積もりソフトの工賃に反映されていないと感じませんか?
特に調色作業は、塗色によって調色に必要な時間は様々です。
メーカーが塗料原価は安価な場合でも、我々に納品される価格は区分により高価な場合もあります。(メーカーは調色品を調色をしないのですが)
簡単に言えば、在庫塗料で作った場合安価だが、調色に時間と技術が必要なので販売価格はメーカー基準で高価だと言うことです。

4.保険協定時に認められる利益率
定価のない商品に対してですが、これは「20%~30%で認める」となっています。
車業界では油脂類の仕入価格は50%や60%という事が珍しく有りません。
そして、下請けシステムが存在する建築関係の塗料や副資材に関しては、見積もりの時点で「仕入価格の2倍で計上しておかなければ成立しない」と言われています。
車業界に係わらず、そもそも価格設定は各会社の自由で有るべきで、保険会社側によって決定されるものでは有りません。
そして、仕入価格が分かる納品書の提示をする義務は全く有りません。
どこのお店で販売価格と仕入価格を提示しているお店がありますか?
支払いをするからといって原価を聞くことがありますか?
(ただし、預かった保険料から保険金が支払われているので、ある程度は私たちの業界も理解する必要はありそうですが)
ペイテムで算出される請求価格は、原価の最低約2倍以上で算出されますが全てはメーカー基準なのです。


5.上記の補足
ですが、保険会社側の立場になって考えれば、ある程度の基準を作らなければ成らない理由も理解してあげる事は必要です。
過去には車屋が好き勝手にしていた時代があるわけで、その代償を現在の車屋が払っているような現状ですが、それにしても代償を払う期間が長いと思います。

両者にとって最も折り合いが着くと思われる仕組み作りを考える事で、ペイテムが出来ています。
板金塗装業界だけがいいシステムでは、やられたからやり返すという事をしているのと同じで、永遠にどちらかが嫌な思いを強いられます。
ペイテムが浸透する程に不透明さは無くなり、板金塗装業界と保険会社の関係が良くなっていることを祈っています。


次回は
ペイテムを使う事によって得られる効果

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