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レバレートにメスを入れられない理由

前回、前々回の最後に触れたレバレートと、赤字を垂れ流すシステムについてお話ししていきます。
皆様も周知の事実かと思いますが、塗料の材料費の算出方法やレバレートの算出基準をお話しするには、この業界の鈑金塗装店と保険会社との関係性を無視しては進めません。

見積もりソフトが誕生する以前、鈑金塗装店は職人の感覚により工賃の設定を行っていた時代が有ります。
これはこれで今の時代にはそぐわない事だとは思いますが、しっかりとした利益を生み給料の面でも整備士と違い良い給料を手にしている職人が多かったように思います。
要はしっかり利益を出し、還元出来ていたという事です。

そして、保険会社が共同出資で自研センターを設立。
鈑金塗装店の不透明な請求方法に納得できていなかったのでしょう。
その自研センターは鈑金塗装に纏わるレバレートの設定基準、材料費の算出方法、作業に関する指数の設定をし、アジャスターが見積もりから協定をスムーズに出来るようにしました。

ここは少し憶測が入りますが、初めから保険会社達の、自研センター設立の目的は見積もりソフトの開発。
自研センターの決めたあらゆる基準と指数を見積もりソフトに反映させ、完成した見積もりソフトを全保険会社に導入することにより大数の法則を使い、いかにも私達が公平で基準なのだと鈑金塗装店有利の時代から、保険会社有利の時代に突入します。

現在までに車体整備連合会やその他団体から自研センターへ、指数が実際の工数と合わないこと、指数の設定に対して実験結果を元に意見していることもあるようですが一向に変わりませんし、工数と指数の乖離については改善する様子がありません。

レバレートの設定基準は10年、20年変わらない。
指数は少ない数字で工数との乖離がある。
塗料材料費はレバレートを元に計算された工賃のパーセンテージで算出しており原価割れを起こしている。
このような仕組みの中できっちりとした雇用形態と利益を守ることは不可能です。

この業界の価格基準を牽引するシステムを発行し、普及させているのであれば、レバレートの算出基準は時代に合わせて改善していくことが必要と思いますが、何も言わなければ何も変わらない、意見をすればレバレートの500円アップで裁判という事例が存在する。
このような状態であるためレバレートに関するシステムは作れないと判断しています。
当然ながら保険会社目線で作られたシステムであり、保険会社の支払額を減らす目的と業務の効率化が目的でありますから、レバレート算出基準の修正など行うつもりが無いのでしょう。

ただここ数年はレバレート交渉にも応じてくれる傾向があり、弊社でも10%~15%のレバレートアップとなっていますので、皆様も地道な交渉をなされてはいかがでしょうか。

このような状態の中で、物価上昇により唯一切り込める状態であった塗料価格から地道に請求していけるように、この価格計算システムを作っています。保険会社目線でなく、板金塗装業界目線でもなく、中立の立場で。
そして、価格改定や世の中の移り変わりと、利用者の声に対して適切な請求が出来るようにアップデートしていく事を見据え、チーム一丸で取り組んでいます。

2023年6月1日 公開予定
2023年7月1日 発売予定
自動車補修用塗料価格計算システム ペイテム
月額3300円~(税込み)のサブスクリプションでの販売を予定しています。


ペイテムの情報はQRコードから確認できます。


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