中小企業診断士 養成課程
私は、中小企業大学校養成課程で指導員を3年、2次試験合格者に対する実務補習(実習)の指導員を8年行い、現在はある地域の登録養成課程立上げに関わり、そこで講師もしています。
養成課程の認知度はまだまだ少なく、多くの人は、2次試験合格での資格取得を目指しているものと思われます。
かく言う私も17年前、そろそろ2次試験でも受けようかと思っていた頃は、養成課程の事は全く念頭にありませんでした。
そんな矢先に飛び込んできたのが、養成課程が新制度に移行し受講生を募集している、とのネット記事でした。
そう、養成課程は平成18年に大きく変わり、中小企業大学校東京校では、それまで1年コースだったのが半年(最初の頃は7ヶ月間)になり、1次試験合格者という条件も追加されました。そして、中小企業大学校以外でも養成課程(大学校以外は登録養成課程という)を実施できるようになったこと。
現在は、全国に14の養成課程があり、それぞれ1年コース、2年コース、半年コースに分かれているのは周知の通りです。
養成課程のことは分かった。では、どこの養成課程に行けばよいのか。
選択基準として、地理的基準と働きながら通うのか否か、が挙げられます。
地理的基準は、自分の住んでいる箇所の近くにあるのが一番です。
遠くなれば通学することは困難になるためです。
働きながら通うのか否かは、働きながらでは必然的に、夜間か土日開催の養成課程が対象になります。この範疇だと、概ね1~2年コースになります。
仕事を辞めて、または休職できるのなら、日中コースが候補に挙がってきます。
しかし、昨今は養成課程に応募しても残念にも不合格になるという現実があります。そこで、何校か掛け持って応募するのが現実的です。
そして、合格したところへ入学するという方法です。
では上記の条件を踏まえて、どことどこに応募書類を出すか、ということになります。
養成課程に入学するには、多額の授業料を投下しなければなりません。
その投資額に見合った品質を提供するところへ入学を志望するのは当然のことでしょう。
しかし、その品質は事前に確認できるのか、ということにぶち当たります。
各校で発行しているパンフレットやホームページ、あるいは修了生のホームページなどから情報を収集しても、要領を得ないことは多いのかもしれません。
そして、検討する時間も限定的ですので、多くの方は地理的要因やイメージ等で応募していることと思われます。
どこの養成課程を選択するかは、資格取得後の進路とも大きく関係してきます。すなわち、資格を活かして仕事するかしないか、です。
直ぐに独立しなくても、コンサルファームに入って修行するでもいいですが、要は資格を活用するのかしないのか、です。
私見ですが、修了後に資格を活用したいと思っている場合は、コンサルティング実務を具体的に取得できる養成課程が合っています。
いや、アカデミックに習いたいと思っている方は、迷わず大学系になるのではないでしょうか。
この選択基準で絞り込んで、後はその中でどこにするのかということになります。
選択を絞り込んだ後は、その選択肢の説明会に参加されたらいいでしょう。そして、説明会で具体的にどういうことを学べるのかを質問されることが肝要です。
貴重な時間と資金をかけての養成課程ですので、誤りない選択をされることを願っています。