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結局、どうしてGS4は売れたの?って話

2021年に完全新作として発売された「ときメモGS4」が、20万本売れました。
※この記事を投稿した時は19万でしたが、せっかくなので修正変更しました。


以前、「乙女ゲームが全然売れない」という記事を書きましたが、新作出しても1万本も売れないこの時代に20万本超えの乙女ゲームが出たことはすごいことですね。

しかしどうしてGS4はそんなに売れたのか? 今回はそれをテーマに自分なりに分析、考察していきます。


さて、あまりゲームに詳しくない人や、GS4から知った人からすると、
「面白い作品が売れるのは当たり前」「人気作の新作だったらそりゃ売れるでしょ?」と思っているかもしれませんが、実はそんなに簡単な話ではないのです。

GS4が発売されて一週間、つまり初動の売上本数は2万本でした。
先ほども書いたように、出しても1万本も売れない乙女ゲームからすれば、倍以上である2万本は一見売れているように見えるかもしれませんが、
GSシリーズの過去作はどれも10万本以上売れていて、それの9年ぶりの完全新作にしては寂しい数字でした。半分以下ですからね。


ゲームは初動が大事

ところで、ゲームソフトというものは初動売り上げがめちゃくちゃ大事です。

何故かというと、ほとんどのゲームは初動が一番売れてそれ以降は全然売れないからです。
だからどこも初動に買ってもらおうと広告、予約特典、店舗特典、早期購入特典、ダウンロード版は発売されて数日は〇〇%OFFなどなど、
どの会社もユーザーに「早く買うとお得ですよ!」感を出して売れようと頑張ってるんですね。

まぁたまに発売して何年も経っているのに毎週数千本売れ続けている化物作品もあるんですけど……。でもそれはほんの一部の例です。

ジワ売れ

そして、GS4は特殊な売れ方をしました。
それは『ジワ売れ』です。ジワ売れとは、その名の通り「じわじわ売れている」ことです。
先ほども書いた通り、大体のゲームは初動が一番売れて、それ以降は売れないです。
が、GS4は口コミなどで「これ面白いよ!」と広がり、発売後も売れ続けました。

実はこれ、過去作も同じ売れ方をしていたんですよね。
それこそGSの1作目も、最初から売れていたわけではなく、当時ブログなどで評判が広まりしまいには乙女ゲームブームが生まれるまでに発展したんです。

さて、売れ方の話をしたので、本題のどうして売れたのかの分析。

・人気作の新作だから
GSは有名な作品です。……と言いたいところですが、前作「GS3」が9年前であること、本家も「名前は聞いたことがある」程度の人も多く、無名の作品よりは売れるだろうけど、ヒットするかというと未知数でした。

ネットではいつでもどの作品も新作続編「出して」っていうけど、実際に出してもそこまで売れないケースも多く、
GSも前作から10年近く経っているので、前作まで買っていたユーザーの生活や環境も変わっているのでこれを決定的な理由にするにはちょっと厳しい。

・switchで発売されたこと
当然本数を売るには、母体が多いことが大事です。
昔乙女ゲームはPS系統が多かった印象です。音質と画質がいいですからね。
ですが、PS2、PSP、PV……の次にPS4,PS5に行ったかというと、余程ゲーム好きじゃないと持っていない人も多く、
メインターゲット層の女性が持っているswitchで販売されたのは大きいかと。

・定期的なセール
DL版はe-shopにて時々セールをしています。
個人的には知名度があろうがなかろうが、セールはした方がいいと思っています。
例え値下げ率が10%であっても、少しでもお得感を出した方が買おうかどうしようか迷っている人に購入の後押しになるので。

GS4は発売してしばらくして30%OFF、さらに最大50%OFFをお盆や年末年始などに開催しています。
中には発売当初に値下げがない状態で買った人には、損したと思っている人もいるかもしれませんが、たくさんの人が買ったから大幅セールが可能になったのです。
中には低評価なので大幅セールをやっているという作品もまあまああるので。誇っていいのです。

・実況プレイOK
何年も前からゲーム実況プレイが盛んですが、GS4もこれをOKとしました。
ほとんどの乙女ゲームが実況プレイや動画化NGです(もしくは一部制限あり)。
それは実況者の間でも有名で、GS4が実況OKの発表されたときネットでは結構話題になりました。

GSシリーズはプレイヤーにより攻略方法も違い、またランダム性もあり、自分がやるのと人がやるのは色々と違って面白いと感じた人も多いでしょう。
これで未プレイは「自分もやってみたい」プレイ済みの人は「人のプレイも見てみたい」となったのでしょう。

・恋愛ゲームの需要
これが最大の理由だと思います。
今現在「恋愛ゲームでもちょっとやってみようかな」と思ってswitchで探してみると、意外と少ないんです。

正しくはあるにはあるんですが、「ゲーム性のある恋愛ゲーム」が少ないんです。これは女性向け、男性向け両方です。

近年、恋愛ゲームが売れなく、会社側もお金も手間もかけられない(ペイできない)のでノベルゲーム&ADVばかりなのです。
しかしゲームユーザーはゲーム(遊び)をしたくて、ゲームを買います。すると話を読み進めるだけのゲームを避けがちです。
シンプルに読み物ゲームに7~8千円は高いという意見もありますが。

もちろん話題の作品や、安かったりしたら買ってくれる人もいるんですけども。

要はGS4には「攻略要素」や「遊べる要素」がある恋愛ゲームってところが大きいです。


と今回はここまです。
「いや、まとめたら結局『面白いゲームだから売れた』んじゃん!」と言われたらそこまでかもしれませんが、
そこに至るまで簡単なことではないですし、中には面白いけど知名度がなくいまいち売れない作品や、売れてはいるがあまり好評ではない作品もあるわけで、色々あるんだよって話でした。

また、今回はあくまで「なぜ売れたのか」に重点を置いたので、ゲーム内容についてはほとんど触れませんでした。
プレイする前の、手に取ってもらうことが題材ですので。

作った人が報われ、遊んだ人が楽しめたのならいいですね!
最後までお付き合いありがとうございました。

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