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ハッピーバレンタイン!トンかつ弁当@千葉駅マンヨーケン
駅弁ファンにはおなじみ、千葉駅「マンヨーケン」のトンかつ弁当(700円)。
ぺらっぺらの薄いカツといい、同じくぺらっぺらで飾り気皆無の透明容器といい、白米に薄いカツ、しば漬け、たけのこ、昆布というごくシンプルでいて満足度は非常に高く、同時にとことんコストカットに努めた秀逸な内容といい、「駅弁」というカテゴリに収まらず、ただ単純に食べたいから買いに行きたくなる魅力あふれる逸品である。レトロでなんとも言えない愛嬌のある掛け紙もたまらない。見るとつい嬉しくなってしまう。
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実際これだけのために千葉駅に足を運ぶことも、年に一度か二度はある。
近年は一月の京王百貨店の駅弁大会で買うことも増えていたが、今年はどうもラインナップがそそらず新宿へは行かなかった。そのせいもあってトンかつ弁当気運が高まっていたのだろう。つい数日前にどうにも食べたくなり、久々に片道一時間半ほどかけて千葉駅まで行って来た。
購入したのはこのふたつ。
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トンかつ弁当に加えて、「駅弁の日」記念のトンかつ菜の花弁当も買ってしまった。
マンヨーケンのもうひとつの定番、ほの甘くふわふわした卵と肉のそぼろがたっぷりのった「菜の花弁当」、これと最強トンかつ弁当のハーフアンドハーフという、ファンにはたまらない欲張り仕様だ。トンかつ弁当も食べるのにこれも??と現場で自問はかなりしたが、「今買わないと二度と会えないかも知れないから!」と、実際はほぼ即決だった。掛け紙もまた良い。これで1000円なら買いだ。間違いない。
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ちなみにいつもの菜の花弁当はこんな感じ。
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津田沼駅で5年前に買ったみたいです。
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という訳でこの日のトンかつ弁当だが、いつもと少しだけ違う。
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中身は無論いつも通り。
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カツの切り方はストレート⇒斜めと昔と少し変わったが(運営会社が移った頃からかな)、構成は全くそのまま。初めて買った時はワンコインで、それも嬉しかった。駅弁って容器代や輸送コストもあって概ねお高いですものね。
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今回改めて食べてみて、全て自社製なんだなと、当たり前のことのようだが感心した。
ごはんは炊きたての香りと柔らかさだし(その辺が駅弁の水準を超えている。崎陽軒のシウマイ弁当然り、ごはんの美味しいスタンダード弁当は強い)昆布の佃煮もしば漬けもかなり薄味なのだ。これなら塩分の気になる方でも大丈夫。身体に優しい味付け、さすが老舗万葉軒。
そう、未だにカタカナ表記の「マンヨーケン」には慣れず、どうしてもかつての「万葉軒」の方を思い起こしてしまう。
万葉軒には本当にお世話になった。特にひところジェフ千葉の応援弁当「KICK OFF弁当」や「ジェフ巻」を試合日に蘇我駅で販売していた頃は毎回楽しみだった。懐かしいなあ。いっときイートインをしていた東千葉駅近くの路面店に訪れたこともある。ここも好きだった。
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今は千葉駅改札内の店舗のみ。でも、販売箇所が少なくなってもやっぱり万葉軒さんの味やセンスが好きで買いに行く。
そう。マンヨーケンさんには独特のセンスがあり、好きな方にはたまらない中毒的魅力なのだ。それがこの日の掛け紙にも表れていると言えよう。
いつもは黄色い掛け紙が今日はピンク。しかもハート柄。
そうバレンタイン仕様。
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ハッピーバレンタイン。
いやまあ単純に背景を変えただけではあるんですけど、それが良い。だってわざわざこのために発注して印刷している訳で、洒落心がないと出来ないですよ。そういうの好きだなあ。クリスマス期にも掛け紙の色は変わり、豚さんがサンタさん仕様になるらしい。そちらもぜひ買いに行きたい。
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という訳で今回も美味しくいただきました。
そうそう、このトンかつ弁当、1箱食べてもなんとカロリー600kcal未満。食塩相当量も駅弁・市販の弁当としては相当少ない。その辺りもありがたい超優秀弁当なのである。
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ハッピーバレンタインフォーミー。
トンかつ弁当を自分だけのために買いに行く、(もっと言うと、夫が前週電車内に忘れた荷物を取りに大宮駅へ行き、そこから千葉駅へ向かった)そんな今年のバレンタインデー。乗り鉄の私にはしごく楽しい一日だった。