【住育つぶやき58】 家にはなぜ…カビが発生するの?
異常気象といえども毎年「梅雨」の時期がきます。
梅雨時期はジメジメというイメージを多くの方が持ち、そして、ジメジメといえばカビを想像してしまいます。家にカビが増えやすくなる要因をあげてみましょう。
●浴室など水まわりの換気不足
お風呂場やキッチンなど、人が使えば湯気や湿気が発生します。換気扇を使用して湿気を外に排出しないと、室内に湿気が停滞し、カビ発生を増やす要因を自ら作ることになります!
●室内干し洗濯物から出る湿気
天気のよい日は外に干せる洗濯物も、雨の日をはじめ室内干しする場合はあります。
この場合も換気扇を使用して洗濯物の水分を外に出してあげないと、室内に湿気が停滞し、カビ発生を増やす要因を自ら作ることになります!
扇風機を使えば確かに衣類の乾きは早いかもしれませんが、換気扇を併用しなければ、衣類水分である湿気を室内にばらまき拡散させていることになるため、室内の壁・天井・床などにカビが生える要因を知らず知らずに作っている可能性が出てきます。
家のどこに換気扇が付いているのかきちんと把握して、できる限り換気扇がある場所の近くで室内干しをしたり、エアコン除湿をしながら干す、室内干しに限らず湿度が上がったお部屋は換気する、などの工夫は必要でしょう。
●押入の空気のよどみ
押入れや収納はまさしく「モノを仕舞う為に必要」ですから、沢山ギュウギュウに詰めている場合もあるでしょう。
モノを入れ込んだ押入れの奥は、空気の流れが悪くなりますから、お部屋の湿度が高くなると湿気も押入れの奥で停滞しやすくなります。
その状態が続けばカビが生えやすい環境なります。
押入れにスノコを敷いたり、壁にスノコを立てかけたりしてからモノを仕舞うだけでも空気が流れやすいようなので、カビを生えにくくする工夫にはなりそうですね。
ただし…お部屋の湿度が高い環境で同じことをしても、カビ抑制にはなりにくいので気をつけて下さい!
●雨漏りや結露の水
人の暮らし方ではどうにもならない要因もあります。家そのものの作りによる影響、そして不具合などです。
雨漏りした場合、天井裏や室内に雨水が垂れてきます。気付けないまま濡れ続けた場合、一度に大きく雨漏りした場合などでは、自然乾燥が間に合わないため、柱などの構造や下地材にカビが発生してしまう場合があります。
断熱材や防湿材がしっかり施工されていない家、壁の材料構成が適切でない場合などでは、壁の中で結露が発生、カビにつながる場合があります。
決められたルール構成で新築やリフォームしたり、雨漏りさせないよう作る等が大切になってきます。
●床下や天井裏の換気不足
これも…「新築時にどう作ったか」次第で決定されてしまうことになります。
事例としても、換気不足傾向の床下や天井裏では、ムシムシして湿気感を感じます。中には構造や下地にカビが生えていた物件も見られました。
床下は、地面からの湿気を防ぐ工事をしたうえで更に、床下全体が自然換気される仕組みで作る
天井裏も、天井裏全体が自然換気される仕組みで作る
といった仕組みは、リフォームで改造や後仕込みすることは難しい条件が多いため、やはり新築時にきちんと施工しないと厄介です!仕組みは一つではなく複数の技術や方法があります。