歴史的神社の老朽化に想う…
日本には至る所に神社がある。
それらは長く長く、受け継がれてきた建築技術と人の手によって維持されてきた。今、神社によっては存続できるか悩ましい状況に置かれているようだ。
とある神社……とても久しぶりに立ち寄った…
300年近く地域の方々によって守られてきた歴史ある神社だ。この地域の歴代藩主の霊廟として建てられた神社で、国の指定重要文化財でもある。
すぐ近くに有名な神社があるため、人はそちらに流れ、こちらの神社はどちらかといつもひっそりしている。過去幾度か来た際にも殆ど参拝者を見たことはなく、厳格で静粛で別次元のような雰囲気に…入りにくさと緊張感をいつ来ても感じる…
この地域の藩政時代まちづくりにおいて、この神社からかなり離れたお城まで直線につなぐと、複数の寺社が一直線に配置され、風水上も重要な存在だったらしい。
参拝を終え、社の脇を歩いていき、
立ち入り禁止の通路で繋がっている奥の社を見た。
社の老朽化…とくに屋根の老朽化が激しい…
反り返りの屋根形状だから、落葉そして風や雨雪に含まれた大気のチリや砂などは堆積しやすい。
参拝で訪れた際に見えている柱や屋根は、何百年も前からそのまま放置状態で長持ちしている訳ではない。重要文化財ともなれば、次世代継承目的で調査検討され、必要な修理や改修があったおかげで今見る状態になっているだけだ。
いつだか……寺社は建てられて何百年もそのまま建っているのに家はなぜ短命なのだ?と表現された方を見たことがある。そこには「寺社が放置されても頑丈に今に至っている訳では無いことや、修繕やメンテナンスあるからこそ家も長持ちできる」の概念は残念ながら出てこなかった…
いつからか…多くの若い人でも家を建てられる時代になり、工業製品や家電のような感覚で、作ったものが何も手をかけずこれだけ長持ちすれば評価しよう!的な価値観があるのも事実だ。否定も肯定もない。
家は手をかけずに住めたら越したことはないが、神社でも家でも、住む人や使う人がいつまで使いたいか、残したいか…その地域や人の意思や事情などによって寿命が決まっていくという見方もできる。
帰り際、この神社も存続の危機に直面していることを知った。下記で詳しくわかります…