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発音の誤りと文字の誤りが似ている理由


こんにちは、AsianSTです!😊



今回は『発音の誤りと文字の誤りが似ている理由』

をテーマにお届けします!



話をする前提としてですが、

文字は、基本的に漢字ではなく、”仮名の文字”

と考えて下さい。



その理由ですが、

仮名は表音文字(ひょうおんもじ)、

漢字は表語文字(ひょうごもじ)であることがあげられます。



表音文字(英:phonogram)というのは

音声に対応した文字のことです。

 


例えば、

音声の『あ』は、文字の『あ』であり、

音声の『か』は、文字でいえば『か』であり、『カ』、あるいは『Ka』

でもあります。



一方で、表語文字(英:logogram)は

一つの文字が、『意味』と『音声』を表します。



例えば、『山』であれば、『やま』、『サン』という読み方ができますし、

”平地より著しく高く盛り上がった地形の所”

”山のように盛り上がった所” といった意味も含まれます。



話を戻します。

発音の獲得に遅れがみられるお子さんでは

『さかな』 →「たかな」

『ロボット』→「ドボット」

『きらい』 →「ちらい」

のような誤りは比較的よくみられると思います。



このような発音の誤りがあるお子さんに

文字を書かせた場合に、発音の誤りと似たような書字の誤りが

みられることはよくあると思うのですが、

皆さんは、これはなぜだと思いますか?



私達は、話す時に、音のイメージをもって話します。

では、音のイメージとは何でしょう?



それは、『運動イメージ』と言うこともできます。

つまり、「た」であれば、舌の先で、上顎を弾きながら

舌や下顎が、素早く下降するといったものを

私達は運動イメージとしてもっていると考えられます。



これは発達の段階で、発音の動きを繰り返していく中で

獲得されていく抽象化された運動イメージになります。



私達は、単に舌や唇をうまく動かせれば

発音のための運動が行える訳ではありません。



つまり、どの位置、高さで、舌が上顎に触れたのか、

(例えば『た』や『か』)

ぎりぎりのところで触れていないのか

(例えば『さ』)

といった口の中の空間感覚も必要です。



運動イメージは、運動からできてきたものであって

絵や文字のように固定化されたものではありません。



発音の誤りのあるお子さんが

『さ』を『た』と言っている場合は

『た』の運動イメージをもとに、文字を書こうとするために

文字の誤りが起こってきます。



ちなみに、後頭葉は視覚的要素を認識しますが、

漢字(表語文字)であればイメージだけで

書くことができる人もおられます(例えば、失語症の方)。



また、文字を書く時も、ただ、後頭葉で認識されている

『た』という文字の形態情報を使って書くというのではなく、

やはり抽象化された運動イメージをもとに書いているという

ことでもあります。



今回も最後までお読みいただきありがとうございましたm( _ _ )m

また次回お会いしましょう(*^▽^*)!



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