123、二年目の夕暮れ
人生に迷うと、鴨川を歩くことにしてるんです。
二年前、母が病院に入ったときも、そうでした。途端にやることがなくなったんです。
複雑に入り組んだ未来。鴨川は、一本道です。
ぽーっと歩きます。あの頃は、夏でした。四時ごろ、人混みに吸い込まれていきそうでした。
二人組で友情をたそがれていた女子高生もいません。
今日、歩いたのは、夕方の五時半頃です。あの子たちも高三になり、家で勉強してるんでしょう。
みんな変わってくんだなあ、と思いながら歩いてました。
ぼくも、少しは変わったでしょうか。
笑い方も、少しは変わったかもしれません。
今では、半笑いがぼくは、好きになりました。(いやらしい)
そうやって、人は、時間とともに変わっていく。
ぼくも、また、二年後には、変わってるはずです。
少し寂しい気もしますが、人それぞれの生活があります。
みんな、それぞれの場所に帰っていきます。
さ。そろそろ、ひとまず、ぼくも、おうちへかえろ……
バスに乗って。
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