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狭間の人間

私は区分的には障がい者の部類に入ってしまうが、下を見ると自分より障害が重い人やその家族の苦労を目の当たりにすると、なんだか心がもやもやざわざわして落ち着かない。

だからと言って上を見上げると同世代の人はマイホームを建て妻がいて子供がいる家庭もある人もいて、富·名声·力を手に入れた人も数限りない。そんな人達と比べて自分は何やっているのだろうと思い無力感に襲われて良い気分はしない。

自分はまだマシであると自分に言い聞かせるか、あの人達が羨ましいと相手を僻むかは私の自由であるが、他人と比べた瞬間に不幸は始まると誰かが言った。

確かに他人と比べても何かが変わる訳では無いが、それでも比べてしまうのが人の性と言うものであろう。私の今の現状を考えた時に、私は決して不幸ではないが幸福に満ちているとも言い難い。正しく狭間の人間であろう。

「昔の人と比べると遥かに豊かであろう」と言うジョーカーを出されたら私はなんと答えて良いのか分からなくなる。私が欲しい物ややりたい事はそんなにも手を伸ばしても届かない贅沢な物なのだろうか?願うことすらもいけないことだろうか?

人間言うのはタダ、考えるのも無料であろう。有料であった時代など聞いたことが無い。

どちらにせよ私の体は五体満足で、物事を好きなように考えれる頭もある。そんな体に産んでくれた親にまずは感謝するとしよう。話はそれからである。

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