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建築電気設計の解説と手法

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最近の記事

機械設備技術者関連の電気設備設計知識

機械設備設計を主とした設計事務所にて勤務していますが、機械設備設計側から多かった質疑事項を纏めた資料を10年前に作成したのでUPします。 Vボルト、Aアンペア、W電力の関係性 機器電圧の設定 電動機の始動方式や制御 発電機回路の設定 工事区分 等を簡単に記載しています。 多少でもお役に立てれば幸いです。 10年前の資料なので、参考程度としてお取り扱いください。 以上です。

    • 雷保護設備の改定 JIS Z9290-3-2019

      簡単ですが、雷保護の改定について触れます。 システムの詳細や技術内容についてはメーカーサイトの方がより詳細に掲載されているので、ここでは設計としての留意点を抽出します。 まず、これまでの旧JIS、新JISは廃止になります。 全てJIS2019での対応となります。 経過措置は以下となります。 2025年3月末まで申請許可且つ2026年3月末までに着工…施行前の現行JISで対応可能 2025年4月1日JIS2019施行 以降JIS1992、2003での申請不可 概要 ・側雷範

      • 雷保護設備計画2レベル設定

        掲題の件を記載致します。 雷保護設備計画について過去の記事で記載しましたが、保護レベルの詳細手法となります。 前述保護レベルの設定を詳細検討する場合にご参照お願い致します。 ①Nd(建築物への想定落雷回数)算出 ②Nc(建物ごとの許容落雷回数)算出 ②<または=①の場合 E(所要保護効率)値より表にて保護レベルを決定 ②>①の場合 建物・工作物高さが20m超えはレベルⅣ 20m以下は選定不要(法規で設置不要) 但し、これに関係なく危険物指定数量の10倍以上を扱う製造所や貯蔵

        • 航空障害灯設備計画

          表題についてですが、建物高さ60m以上の建築物に設置を要する灯具設備となります。 所要な構成は ・航空障害灯(60m以上で建物端部に設置、または一定の中間階に設置) 航空障害灯の設置基準はメーカーサイトに詳しい説明があるので以下URLをご参照お願い致します。 ・航空障害灯制御盤 一般的に屋上に設置します。 航空障害灯を制御、灯具への電源供給を行います。 ・点滅器 外部の明るさを検知して航空障害灯を点灯、消灯させます。 外部の明るさを検知できる場所または、制御盤に覗き

        機械設備技術者関連の電気設備設計知識

          雷保護設備計画

          掲題について記載します。 雷保護設備は建築高さ(手摺や水槽等含む)が20mを超えるか、危険物貯蔵量(1日に換算した燃料消費量が危険物指定数量の10倍以上等)によって設置します。 前者は建築基準法、後者は消防法の扱いとなります。 雷保護計画は避雷針メーカーに作図依頼を行って作図します。 作図依頼をかけるにあたり、以下について作図指示を行い、資料を提示します。 指示事項 雷保護システム(新JISか旧JISか)、保護レベル(Ⅰ~Ⅳのどれで行うか)、建物構造種別、建設予定住所(

          雷保護設備計画

          建築設備(電気設備について提案)

          これまでいくつか記事を掲載してWとVAの換算のPVが多く、 電気設備に特化した記事より他セクションに関係する記事の方に希少価値があると感じました。 つきましては建築設計、構造設計、機械設備設計に携われている方からの意見を検討して記事にしたいと思いますので、ご意見や疑問点があればコメントにてご教示頂けますと幸いです。 宜しくお願い致します。 各電気設備における下書き記事は溜め込んでおりますので、公表品質に達しましたら随時、更新してまいります。 宜しくお願い致します。

          建築設備(電気設備について提案)

          自動火災報知、防排煙、ガス漏れ検知設備

          表題について記載します。 これらは法に基づいて設計を行うもので、メーカーに依頼して作図する内容となります。 自動火災報知設備は受信機、発信器、ベル、表示灯、感知器類で構成され、火災信号を要する機器があればそれらへの火災信号移報も記載します。 (火災信号は概ね消火ポンプ、ELV、キュービクル、非常用発電機、電気錠、機械警備、ガス消火設備等) 防排煙は防火戸、防煙ダンパ、防火シャッターへの信号とそれらの起動用感知器から構成されます。 ガス漏れ検知設備はガス漏れ検知器から構成されま

          自動火災報知、防排煙、ガス漏れ検知設備

          監視カメラ設備計画

          題記について記載します。 監視カメラ、ITV設備はメーカー依頼にて作図を行います。 防犯設備の一環となりますので、機械警備に組込むことで、機械警備会社へ作図依頼することも可能です。 監視カメラの設置は運用によりますが、大半は防犯目的となり、それ以外であれば製造工程の記録、スタッフの勤務状況把握等になるかと思います。 車両入出庫管理目的で設置する場合もありますが、その場合は車路管制設備に組み込みます。 監視カメラ設備で必要となる機器は以下となります。 ITV架(カメラの記録

          監視カメラ設備計画

          電気錠・入退室管理設備計画

          題記について記載します。 こちらの設備についてはメーカー作図依頼にて作成していくことが主になります。但し、数ヵ所の電気錠設備であれば、依頼せずに作図していきます。 電気錠・入退室管理設備は建築設計のセキュリティ計画と整合をとる必要がある為、運用、導線を考慮して建築設計と打合せして計画していきます。 カードを発行してカードリーダーによりログを記録するような設備は入退室管理設備に該当し、そこまで管理しない電気錠がある設備は電気錠設備として区分しています。 電気錠設備に必要な機器は

          電気錠・入退室管理設備計画

          映像音響設備の計画

          映像音響設備(AV設備)について記述します。 この設備はメーカー依頼を行って作図することになります。 映像音響設備は施主の意向が設置要否となってきます。 その為、基本設計段階で各室緒元表を元に室に対するAV設備の要否を確認することから始まります。 映像音響設備は概ね以下機器が該当し、運用によって機器要否が決定します。 機器…プロジェクター(天吊、床置)、スクリーン(手動、自動)、マイク(スタンド型、タイピン型、ハンド型)、スピーカー(天埋、壁付)、主装置(ワゴン型) その他

          映像音響設備の計画

          放送設備計画(基本設計)

          放送設備の計画について記載します。 放送設備はメーカー依頼することも可能ですが、今回は内作基準で記載します。 放送設備の種別、概要は以下となります。 非常放送…火災を館内へアナウンスする為のもので、消防法令別表1に該当する建物に設置 業務放送…館内、屋外に放送する為の設備で、マイクアナウンス、チャイム、メロディ等、火災以外の内容を放送する設備 非常兼業務放送設備…非常と業務を組み合わせたもの ローカル放送設備…小規模な店舗等で使用。映像音響設備で用いる放送設備はこのシステム

          放送設備計画(基本設計)

          トイレ呼出設備(基本設計)

          トイレ呼出設備について記載します。 トイレ呼出設備は以下機器にて構成します。 呼出表示器…呼出場所を表示する主装置 呼出ボタン…トイレに設置する呼出用のボタン 廊下灯…呼出ボタンが操作されたことを点灯してしらせる表示灯 復旧ボタン…呼出した後に呼出ボタン先にて呼出を復旧するボタン 副表示器…呼出表示器の副器(必要に応じて設置) トイレ呼出設備はインターホン設備と同図に作図します。 表示器は1、3、5、10、15、20、30窓と表示数が規格で決まっており、廊下灯の個数の直近

          トイレ呼出設備(基本設計)

          インターホン設備計画(基本設計)

          インターホンの計画について記載します。 インターホンは使用用途によって概ね以下に分類されます。 来訪者用、夜間受付用、連絡用、住宅用、ELV用 いずれも親機、子機から構成し、システムによって他の機器が増えていきます。 インターホン設備の設計はメーカーに設計協力依頼を行うのが早いのでその前提で記載します。 インターホンの使用用途、運用方法を決めます。 主要機器の設置場所を決めます。 メーカー依頼をかけます。 以上です。 簡易なシステムはメーカー依頼するよりも自身でシステム構築

          インターホン設備計画(基本設計)

          テレビ共聴設備計画(基本設計)

          テレビ共聴設備の計画について記載します。 テレビは屋上等にテレビアンテナを設置または地中管路でCATVを引き込み、幹線、端子盤を介して各所のテレビアウトレットに供給します。 テレビアンテナ テレビアンテナはUHFで1基、BS・CS110°で1基設置します。CATV加入業者よりCATVを引き込む際にはアンテナは設置しないか、将来アンテナを設置できるスペースを設けるか、アンテナを設置してCATVと混合するかになります。 UHFアンテナは地デジを受信するアンテナで、電波到来方向を

          テレビ共聴設備計画(基本設計)

          情報(LAN)設備計画(基本設計)

          情報(LAN)設備計画について記載します。 情報設備の計画図は通常と同じ平面図に記載します。 通信引込(電話共用)、端子盤(電話共用)、幹線(ケーブルラック(電話共用)含む)、情報(LAN)プロット、系統図、工事区分、機器が本工事であれば機器仕様を記載します。 LANの幹線ルートは電話設備と共用するので、電話設備で足りない部分にケーブルラックを追加します。例えば、サーバー室は電話で使用しませんが、LAN主装置を設置するので、サーバー室へラックを敷設します。 LAN幹

          情報(LAN)設備計画(基本設計)

          電話設備計画(基本設計)

          電話設備の計画について記載します。 電話設備の計画図には通信引込、端子盤、幹線(ケーブルラック含む)、電話プロット、系統図、工事区分、機器が本工事であれば機器仕様を記載します。 通信引込について 通信事業者(NTT)と協議を行い、敷地への引込位置、配管口径、配管本数を決定します。 協議を行う為、指定書式に必要回線数等を記載し、協議依頼をかけます。 配管は敷地外から建物のMDFまで行います。 敷地に架空で通信線を受ける場合は敷地内に電柱を建てます。 端子盤について 500m

          電話設備計画(基本設計)