顔は人生を選ぶのか。

現在1:30。
鏡を見ながら化粧水を塗っていると自分の人中の長さが気になり、”人中短縮”というワードをありとあらゆる媒体で検索する愚行が始まってから約1時間。YouTube、note、google…
すっぴんから可愛いYouTuberが人中短縮メイクとやらをしている動画がたくさんヒットしてしまい、それらを見ていると無駄にパーソナライズ機能が発動し、スマホの画面いっぱいに顔が良い女が出てくる。負のループ。
テレビをつけると、顔が良いアイドルがなんか話をしてて、それを聞いているアナウンサーもアイドル顔負けの可愛さ。諦めてnhkを見ると、鉄道の番組をやっている。
たまたまこの顔で生まれてきただけであって、それだけで非難される筋合いなんてない。それなのに、中学時代には「可愛くないのに」が接尾辞とされることが何度かあった。
可愛くないと許されないことなんてこの世にある筈がないし、可愛いから許すなんて言葉は、ペットにだけ使われれば良い。
こんなことを書いているが、私はアイドルが好きだ。自分の顔の良さを自覚していて、それ自体を仕事にしていることへのプライドが見透ける笑顔に私はめっぽう弱い。
そんなアイドルを見るとつい応援したくなってしまう。
ああこの人たちは、顔が良いことで必然的に生まれたある種の義務を全うしようとしている。普通の人生だって歩めた筈なのに、わざわざアイドルという職業を選んで、笑顔が苦手な私の代わりに、笑ってくれてるんだ。と思う。

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