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生業と観光とジオパーク 美祢大理石産業

【美祢市の大理石産業①】

安富屋の真横、秋芳洞商店街中央のふれあい広場に大理石加工展示館がある。旧秋芳町時代には大理石の花瓶などを加工する工場があり、その跡地がふれあい広場に。そしてそこで使用されていた大理石を加工する機械や大理石の加工品が展示されているのが、この大理石加工展示館だ。

秋吉台地域は日本一のカルスト台地で、石灰岩や大理石が豊富に産出している。その石灰岩や大理石は以前より、町の産業として大きく貢献し、大理石の花瓶はもちろん、タテに『努力』や『根性』、『勇気』などと書かれた物は人気商品だった。今でも応接間にあるという家も多いのではないだろうか。

そして現在、産業観光での1番のメインコースは『セメントの道』。セメントの原料『石灰岩』を秋吉台の科学博物館で学び、実際に採掘されている伊佐鉱山の露天掘りを見物後、石灰岩が運ばれている『宇部興産専用道路』を通って宇部興産に行き、工場の説明と最新の技術などを見るツアーだ。これも美祢市秋吉台地域の石灰岩があってこその人気コンテンツだ。

しかし、大理石は一昔前の贅沢品。重たくて実用的ではない。喫煙者の減少により大理石の灰皿も売れなくなった。僕が大理石の灰皿をすすめる時には、灰皿としてではなく、一昔前のサスペンスドラマを例に出し、持ちやすさをアピール(笑)持ちやすく殴りやすい。侵入してきた悪い奴にはこれで対抗してください!みたいな。

時代によって変わってきているが、産業観光など、角度を変えれば活きてくる。今からの美祢市が石の町としてどのように進んでいくのか、楽しみでもあり、不安もあり。石の町というフレーズはこの先あるのか?ないのかも注目だ。

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