廃屋 と 廃墟萌え と 不法侵入 について思う
廃屋
日本各地にある、観光地にもある廃屋。特に土地に価値を失った田舎に多い。僕の周りにもかなりたくさんある。職場から徒歩1分のところにも大きな観光施設の廃屋がたたずんでいる。『鬼笑亭』という施設は、過去に団体旅行を中心に扱っていた食事施設だ(弊社と同業)。
また、国定公園で日本最大のカルスト台地秋吉台にも、多くの廃屋がある。昔はホテルが3件あり、『秋芳ロイヤルホテル』『秋芳プラザホテル』『秋吉台グランドホテル』にはそれぞれ思い出があるが、今秋吉台の上に観光ホテルは存在しない。
廃墟萌え
私の周りの廃墟にも廃墟萌えな人たちがたまに来ていたりする。そんなに悪いイメージはなく、廃墟を外から写真に撮っているところにたまに出くわす。
一度、『鬼笑亭』を撮っていた人を目撃した際、
⦅天候よし、スマホは変えたばかりでその時の最新、そして敷地外から撮っているので真似できるな!⦆
と思い、廃墟萌えな方の撮っていたポジションでそのままカメラを構えて撮ってみたのがこれ↓
すばらしい。良く見えるところをわかっていらっしゃる。空き店舗の話題や廃墟の話題の時にはたまに使っている写真だ。
このように廃墟を回っている人たちは割と多いらしく、廃墟というカテゴリーだけではなく『心霊スポット』として扱われている建物もある。
ルールを守って見て回るのであれば問題なく、ついでに観光地も見て行ってほしい。廃墟萌えな感覚は少しわかるし、これに関しては情報を集めている旅行業社があるほどなので、経済効果も生んでくれているのであろう。
不法侵入
ルールを守って廃墟萌えは許せるが、不法侵入はいかがなものか。
弊社所有の建物も秋吉台の上で『廃墟』となっている。現店舗を増築してキャパシティを増やしたため、それまで修学旅行を受け入れていた秋吉台店も現店舗に集約したためだ。。もともと旅館として建てられたものを買い取ったらしいが、僕が子供のころはそこでも営業していた。平成3年か4年くらいだったか、使わなくなってからは倉庫となっていた。
2年ほど前に、所用でその建物を訪れた。その時、敷地内に車が停まっている。
車内には工具らしきものやコンビニ弁当などが積まれており、ドライバーはいない。
そうこうしているうちに草むらからおじさん登場。何も言わずにそそくさと車に乗って出発。
おじさんが出てきた草むら、実は当時建物の中で1か所鍵が壊されており入れる場所があったのだが、まさにそこにしかつながっていない道(ほぼ獣道程度だが、その道からそれることができないほど周りはバラの棘だらけ)。
証拠はないが確信はある。不法侵入者だ。もめたら何をしでかすかわからなかったのでスルーしたが、車の写真は撮っていた(笑)。
何か取られたのか?別に金になるものはないと思うが・・・と店内を見て回った。その時のおじさんの仕業かどうかはわからないが・・・
僕の使わなくなった5月人形がケースから出て屋上への階段に座っている・・・
視線を感じた親父が見つけてかなり驚いていた。
本当に笑いごと程度なのだが、それでも不法侵入者(弁当持参)に出くわしたのは驚く。身の危険を感じた出来事だった。
Youtubeによって犯罪者が増加・・・
また、ここ以外にもいろいろな廃屋に不法侵入が増えている。YouTuberが廃屋を配信していたりするので、入っている証拠もネット上にある。
頭の悪い人間がバカなことをするきっかけになっているなとも思えるYouTubeの人気。
しかし私は動画を見ながらも別のことが引っ掛かった。
『命の危険がある。』
天井の抜けた部分があったり、傷みがひどい廃屋は確かに危ないが、もう一個の危険にも気づく。
『アスベスト』だ
昔の建物はアスベストが使われており、肺がんなどの原因にもなるようだ。
断熱材として使われていたようなので、通常住んでいるには特に問題がなさそうだが、廃屋内は天井が落ちていたり、瓦礫やほこりだらけ。実際の危険は目に見えてないなと感じた。元のオーナーなどと話していても、取り壊しの費用面なども当然上がるため話題にもなっていた。まさにその建物の動画などが多く上がっている。
やはりルールを守って安全に廃屋を楽しむ程度がいいのだろう。
目先の再生回数や登録者数のために普通の暮らしでは考えられないような癌確立の上昇などを得るのはまっぴらごめんだ。