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『照明植生』問題に取り組む秋芳洞
【秋芳洞照明植生問題と観光】
今は秋芳洞内の照明はLEDだ。当初、植物が生えにくい光だという内容から、蛍光灯をやめてLEDに切り替わったが、今は苔が生えている。蛍光灯時代はシダなどが生えていたりしたので、光によってその光を好む植物が代わることが明らかになり、それを【照明植生問題】という言葉を作り?説明会などを行なっている。
この問題は、観光鍾乳洞を保有するすべての地域で問題視されているらしい。
では他の洞窟はどうしているのか?説明会ではカラー照明などを使用して、植物(苔など)を見えにくくしていたりして隠しているのだと言っていた。
秋芳洞はこの問題を、おそらく他の鍾乳洞より重く捉え、改善に向かう手立てを探す方向に舵を切ったのだろう。そのためか、観光のお客さんから「暗い」「なんでもっと明るくしないのか?」などと言った疑問の声を挙げられる。これに対して、照明植生問題の話をその都度しっかり説明し、理解してもらい、保護の観点からのファンづくりをしている(つもり)。
そして私は、
『どうせ先進的な取り組みで保護に取り組むなら、しっかり研究して、他の観光鍾乳洞を持ってる地域の職員を現地研修に皆呼べ!研修旅行組ませろ!経済効果を産め!』
と、観光関係者に、ことあるごとに言っている(本当にしょっちゅう言っている)。
なぜ他の鍾乳洞はカラー照明などを使った集客ができるのか?
秋芳洞はせっかく何億円もかけて付けたカラー照明は使わず、今まで通りの白い光のLEDだけを使用するのか?
観光事業者として私は納得しているわけではないが、まぁ専門家に任せるべきところなのだろう。自然の景観あっての観光ということは重々理解している。
新型コロナウイルス感染症で大きな影響を受けている中で、保全だけに舵を切られて、数日間電気を消して閉鎖します!などはとても飲める話ではないが、うまく集客して、うまく保全。
観光サイドと学術サイドがもっと近づき、Win-Winの関係を築いていくことが、美祢市の存続にもつながっていく大きな『課題』と『可能性』であると感じている。秋芳洞の観光収入が美祢市職員の人件費の財源の一部ということもあり、切っても切れない、逃げられない問題だ。
これを書いたのは2022年の10月なのだが、12月と2月にカラー照明イベントが行われた。
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