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読書感想文⑧~『孔丘-こうきゅう-』~

人間・孔子の「成長し続けた」人生

儒教の始祖・孔子を神格化せず欠点も含めてありのままの姿を描いた人生譚。

類まれな探究心により、前人未到の領域まで世界への洞察を深め、天下にその名声を響かせ優れた弟子を集め育て上げる一方で、過去の傷から女性や子どもへの偏見や挫折により落ち込む姿や弟子に見損なわれることもある。

歴史に名を残す偉人もきっと人間臭い一面があるのだと思える。
しかし、歴史に名を残すからには、必ず卓越した一面があるはずだ。

孔子の場合、それは、飽くなき『探究心』であった。
己の無知を常に肝に銘じ、73年の生涯を閉じるその日まで書物を読み漁り、弟子からも学ぶ姿勢を崩さなかった。

学ぶことで暗闇に光が灯り、世界に色彩が生まれる。
そうすれば財や名声がなくとも世界を楽しみ続けることができる。
それこそが何よりも得難い宝である、と孔子は考えていたようだ。

印象に残った言葉

・教えることは学ぶことだ
・人には過ちがある。しかし過ちがありながら改めないこと、これこそ過ちと言う
・過ぎたるは、なお及ばざるがごとし

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