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年の初めにご挨拶「どうせ必ず死ぬんだし」

人間、この世に生まれた限りは必ずいつかは死にます。

それは50年後かもしれないですし明日かもしれません。

そんな事は誰でもわかりきっている事実なのですが、普段それを意識して生活する事は中々に難しく、よほど意識しておかない限りはすぐに忘れてしまいます。

以前ネットの記事で見たのですが、余命いくばくも無い看取りの床にある人に聞き取り調査をした記事がありました。

その中の質問に、人生で最も後悔した事は何ですかという質問がありまして、一番多かったのが、「やりたかった事をやらなかった事」という答えでした。

つまり本当は歌手になりたかったのに、どうせ無理だからと挑戦すること無くサラリーマンになったといった様な事です。

実際に歌手になれたかどうかは別にして、その事に挑戦しなかった事を人間は最後の時に後悔するのだという事実がここから見て取れます。

ところでこの記事を読んで下さっている方の中で自暴自棄、つまり自分の命も含めて何もかもがどうでも良くなった経験をお持ちの方いらっしゃいますでしょうか。

私はあるのですが、そんな精神状態の時というのは何かのきっかけがあれば平気で人も殺せるでしょうし、自死する場合もこうした状況の時が多いのではと思います。

こういう時というのは、自分が一体何のために生まれてきたのか、何のために生きているのか分からなくなっている時ですから、自分自身に全く価値が見いだせません。

自分に価値が見いだせないので当然他人にも価値が見いだせないですし、現実世界全てに価値が見いだせなくなります。

そうなると生きる意欲が消滅し、食欲をはじめとしたあらゆる欲望も全て消滅してしまいます。

ただ、人間うまくしたもので、経験上その状態が長く続くことはありません。

全くの「自暴自棄」状態から「それなりに自暴自棄」的な状態を波のように繰り返しながら徐々に回復していきます。

普通にしていればそんな風に必ず回復して行くのですが、心がこうした状態の時に一番効くのが「やりたかった事をやってみる」事なのではと思います。

どうせ明日死ぬのかもしれないのが人間なのですし、自暴自棄になって人に迷惑を掛けるくらいなら、無茶であろうが格好悪かろうがとにかく一回挑戦してみるという選択肢がある事を人は忘れてはいけないと思います。

私は今月60歳になるのですが、還暦を迎えたという事はつまり、古いサイクルが終わり新しい循環が生まれるという事でもあるわけで、残された時間にどれだけ「やりたかった事」に挑戦出来るか。

その事をあれこれ考えた三が日でした。

年明け早々辛気くさい話題になってしまいましたが、年頭にあたり自戒の気持ちも込めて書いてみました。
今年もよろしくお願い致します。

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中嶋洋二郎
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