閑話休題「中年と老人の境目」
私は若い頃から、人間という物は年相応に老けていくのが最も良い歳の取り方だと思っていて、それは今でも変わりありません。
特に見た目に関して老化に抗う事で、何とも形容しがたい妖怪の様な風貌に変化していく芸能人などを見るに付け、やはり年相応が美しいと思ってしまいます。
ただ、これが外見だけを何とかしようとするのでなく、精神的な部分や健康面でのアンチエイジングでしたら、大いにやって良いのではとも思っています。
私の知り合いに70代前半の女性が何人かいるのですが、このあたりの年頃になると見た目だけで年齢を言い当てるのがかなり難しくなってきます。
理由は70代にさしかかる頃から老化の進行に関する「個人差」が大きく出始めるからで、同じ70代前半でも、普通に10歳くらい若いほうにさばを読んでも信用してしまうレベルの人も居ればその逆の方もいらっしゃいます。
私の周りの方で実年齢よりも10歳程度若く見える方に共通していることは、皆さんとにかくアグレッシブです。
スポーツが好きな方は70過ぎてもスポーツを続けていますし、お酒が好きな方は若い頃と同じく居酒屋の開拓に余念がありません。
昨年、大変にお酒好きな私の仕事上での先輩が、飲み過ぎてぶっ倒れたあげくに股関節を複雑骨折するという事があったのですが、さすがに懲りて飲む事を控えるようになるかと思って見ていたら、全くそんな事にはならずに今でも同じペースで飲んでいらっしゃいます。
年齢は76歳なのですが、気持ちが若い事もあり一緒に居ても全く年齢を感じさせません。
多分ご本人は自分が立派な後期高齢者だとは1ミリも思っていないでしょう。
結局、気持ちを若く保つ事が、結果的に体も若く保つ事に繋がり健康面でも良い結果を生んでいる様に見ていて思います。
そういう風に考えると、こういった実年齢よりもずっと若く見える人というのは自分の事を未だに「中年」くらいに思っていて夢にも「老人」とは思っていないのではと感じます。
ところで、人間老けるときには一気に老けるという事があります。
実際にほんの半年程度合わなかっただけでも急に老けたと感じる人がいるものです。
この「急に老ける」タイミングが、多分その人にとっての中年と老人の境目だったのだと思います。実際の年齢は関係ありません。
私の大酒飲みの先輩の実年齢は76歳ですが、私から見てもまだ「中年」ですし本人もそう思っているでしょう。
自分が他人からどう見えているかは分からないですが、年相応に老けながらも、気持ちは常にアグレッシブにいたいと思う今日この頃です。
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