宇宙人

自分の好きな楽曲について考えています。根拠となる出典がないことがほとんどです。

宇宙人

自分の好きな楽曲について考えています。根拠となる出典がないことがほとんどです。

最近の記事

andymoriのサンセットクルージングの意味を深読みしてみる

 andymoriの1stアルバムに収録されている「サンセットクルージング」という曲ですが、とりとめがなくてよく分からない歌詞です。今回は謎が深いこの曲を勝手な解釈でいろいろ考えていこうと思います。  まず曲のはじめの歌詞で、ロックバンドの活動について歌われます。これが実際の小山田壮平さんの経験なのかは不明ですが、とにかくネガティブな感じです。ささっとリハを終えていつもと同じような薄っぺらいセットリストでライブをする。どこか気だるげな感じです。  次に歌われるのが曲のタイ

    • 映画「オッペンハイマー」と「この世界の片隅に」の凄さ

      こんにちは。今回はいつもの音楽記事とは違いますが、書きたいことができたので書きます。 日本では今年の3月末に公開されたクリストファー・ノーラン監督の映画「オッペンハイマー」と2016年の「君の名は。」と同じぐらいに公開された映画「この世界の片隅に」の共通点を共有したいと思います。 「オッペンハイマー」をまず観て思ったのは、さすがイギリス人監督が作った作品だなと思いました。原爆の父と呼ばれるオッペンハイマーを主人公にした作品なので、日本人の自分からしたら不信感が拭えなかったで

      • 小山田壮平/andymoriの背景にある輪廻観

        今回は小山田壮平さんのつくる音楽の背景に見える輪廻観について考えてみようと思います。 聞いたことがある方がほとんどだとは思いますが、そもそも輪廻(サンスクリット語でsaṃsāra-)というのは、仏教用語であり、俗にいえば生まれ変わりです。しかし、ただ生まれ変わるということを表した用語ではなく、主体(魂や心のようなもの)が六道(6つの世界)の中で宿る先を変えながら、何度も生まれ変わり続けるのです。これを苦しみだとし、輪廻から抜け出すこと(解脱)を目指すのがインドの哲学・仏教観

        • バグダッドのボディーカウントは風の中

          今回はandymoriの名盤「ファンファーレと熱狂」に収録されているバグダッドのボディーカウントという楽曲について考察していきたいと思います。 この曲は軽快なリズムで楽しげに進行していくので、歌詞の複雑さに気づきにくいですが、かなり過激な歌詞になっています。そしてカタカナ言葉や地名の入れ方が小山田壮平さんらしさ全開で味わい深い楽曲になっています。 それでは解説していきます。 "バグダッドのボディーカウントは風の中"と歌が始まりますが、そもそもタイトルでもあるバグダッドのボ

        andymoriのサンセットクルージングの意味を深読みしてみる

          メアリージェーンが大好きな小山田壮平

           今回はA.L.の「心の中の色紙」に収録されているメアリージェーンという楽曲の歌詞を考察していきたいと思います。 この曲がCD化されたのはA.L.になってからですが、この曲は作曲者の小山田壮平さんがandymoriにいた時代でも歌われていたため、作曲されたのはかなり昔ということになります。  早速ですが、この曲のキーワードとなるのはタイトルでもある"メアリージェーン"です。色々と言ってもしょうがないので先にメアリージェーンの意味を言うと、"マリファナ"という意味です。  メ

          メアリージェーンが大好きな小山田壮平

          モンゴロイドブルースから考える小山田壮平(ex. andymori)の思想

          andymoriのファーストアルバム「andymori」の3曲目に収録されている"モンゴロイドブルース"の考察をしていこうと思います。 まずタイトルのモンゴロイドブルースは、当たり前ですが"モンゴロイド"の"ブルース"と捉えられます。 モンゴロイドとはwikipediaによると様々定義があるらしいですが、この歌の歌詞から考えると日本人のことを指しているのだろうと考えられます。(詳しくは後々解説) ​ブルースとは悲哀を歌った歌や詩を指しているので、タイトルからすでにあまりポ

          モンゴロイドブルースから考える小山田壮平(ex. andymori)の思想