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初めてのカミングアウト

前回の記事でトランスジェンダーである僕の生い立ちを軽く紹介させて頂きました。

今回の記事では初めて親にカミングアウトした時のことを紹介します。

幼少期から自分は周りと違うなと違和感を感じていましたが、誰にも相談できず苦しんできました。

18歳の時、性同一性障害という言葉をネットで知りそこから本来の自分になるために色々な治療を行ってきました。

カウンセリングを行なって頂いた先生から
当時18歳で未成年のため親の承諾がないと治療を始められないことを伝えられ
「親さんに説明したいから一緒に病院に来てください」と言われたのでまず3人の姉に報告しました。何故か姉にはかなりの信頼感がありカミングアウトしても否定されることはないだろうと思っていました。

結果、驚いてましたが、否定することなく認めてくれました。
問題は母親へのカミングアウトです。
真剣なトーンでカミングアウトしましたが、冗談やめてよーと笑われてしまいました。

正直、めちゃくちゃ緊張したし、真剣に聞いてもらえなかった事がショックで泣きそうでした。

昔から、態度や仕草が男っぽかったところもあり「将来男になって帰ってこんといてよー」と冗談でよく言われていたので余計にカミングアウトするのに躊躇していました。

涙をぐっとこらえていたら、3番目の姉がフォローに入ってくれて「アイリ(女性時代の名前)は真剣にいっとるんやお!話聞いてあげてよ!」と言ってくれました。

そのおかげで母親も僕が真剣に言っているんだと理解してくれて後日病院へ一緒に行ってくれました。

これからどんな治療ができるのか、どの病院でできるのかなど、先生から一通り説明をうけました。
また、後から聞いた話ですが、
先生から母に向けて
「お母さんの育て方が悪かったからこうなったわけじゃなく、これは染色体の問題なので自分を絶対に責めないでください」
と言われほっとしたと言っていました。
そして最後に、どうやって父親にカミングアウトしたほうがいいか相談しました。

僕の父親は昭和の人間で固定観念が強く頑固なので直接伝えるのがものすごく怖かったからです。
先生に手紙でのカミングアウトを勧められ、父親が仕事から帰って来る前にこっそり父親の部屋に手紙を置きました。
そして、手紙を読み終えた父は僕の部屋に来て
「手紙読んだぞー。お前の好きなように生きろ!」と言ってくれとてもうれしかったです。

僕はトランスジェンダーで生まれたことを後悔はしてませんし、むしろトランスジェンダーだからこそ自分と違う意見や価値観の人に対し否定せず認めることが大切だということに早く気づけて良かった点もあります。

でも、もし生まれ変われるなら男として生まれて生きてみたいですね(笑)

母親にカミングアウトした際、とっても悲しそうな顔をしていたのを今でも覚えています。絶対にショックだったと思いますし、18年間女の子として育ててきていきなり男になりたいなんて言われたら驚きますよね。僕の知らないところで両親や姉も悩んだと思います。

親戚や近所には4人姉妹で知られていましたので、急に男が増えたら??となりますよね。

親戚や近所の人から直接僕に質問をしてこなかったので母親がうまいこと説明してくれたんだと思います。感謝ですね。

正直今までカミングアウトをして、変な目で見られたり、僕から離れていった人は1人もいないんですよね。ありがたいことに周りに恵まれました。

僕の周りにいる両親、兄弟、友達、先輩、後輩には感謝です!!!!

最後まで読んで頂きありがとうございました。

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