自動書記

楽しい思い出だってあったはずだし
優しくされた事だって十分あったのに
どうして慣れちゃうんだろうね
楽しい事も優しくされた事も
平気になって当たり前になって
なんとも思わなくなって
図々しくなって
痛みばかり忘れないで
咀嚼してる
あーいやだいやだ
いらなくなって捨ててきたのは
俺のほうだよ
町も友も親もみんなで回し読んだエロ本も作文で一等とったメダルも
くすねたベトナムジッポも
あのこがくれた
メダイも全部
今まで大事に思えたものが
ある日突然くすんでみえて
天秤にかけてキレイな方を選んだんだ
捨てなくちゃ手に入らなかったから
後悔なんかしてないよ
ひとりぼっちのぼっちの語源は法師からきてるんだってさ
今ウィキった　俺が親に捨てられたって
事実が死にたくなるくらい頭がおかしくなるくらいどうしようもないなら
いいよもう
そんな過去なんか好き放題捏造するわ
自分の事殺したいぐらい
俺がなんかしたんか？
だから過去が苦しくて死にたいヤツ
そんな過去全部書き換えろ
そのペンで鋭角に削った鉛筆で
詩でも小説でも音楽でもなんでもいいよ
後悔なんかしてないよ俺は捨てられてなんかないんだよ
俺がいらないから捨てたんだよ
何のために生まれてきたのかわかんないなら　自分が自分で生まれてきて
ほんとうに心の底からよかったと
思える日がくるまで
死んでたまるかよ
そうじゃなきゃあんまりだ
踏みにじられる為に生きてきたって？
そんなわけがあるか！
意味なんかそれでいいよ
てきとうでいいよ

日曜の大半を使って
手が真っ黒くなるまで書いた
死ぬなっていう字