2023年7月読んだ本
今月は序盤にドドドっと本を読んで、おまけに読書メーターにもほとんど感想を残さなかったからいつも以上に自己満足の世界になると思う。
『私という運命について』白石一文
今月も白石さん。白石さんはじまり。白石さんの本はずっと短編しか読んでこなかったから初めての長編。読み終わった時に、読んでいる場所が電車じゃなければ感情を抑えることなくボロボロに泣いただろうなと思った。最後は少し現実的ではなかったけど、特にこの小説に出てくる手紙すべてがとてもよかった。あと、わたしは運命を信じたいし実際に信じているからそういう点でも主人公の考え方みたいなものに強い反感を覚えることなくスラスラ読めた。
『菜食主義者』ハン・ガン
これが7月読書メーターに唯一感想といえない感想を残した本なわけですが、本当にいろいろな意味ですごい本だった。止められなくて一気に読んだけど体調不良になりそうな気持ち悪さ。他の人の感想を読んでなるほどなあと納得する部分はあったけど自分で読んでいたときにその思考まで到達できなかった。というか圧倒され過ぎて思考が追いつかなかった。
『号泣する準備はできていた』江國香織
短編集!小説自体が短いし、ひとつひとつの話も短くて正直なんの話も覚えていない、が読みやすかった。というわけで以上です。
『賢者の愛』山田詠美
『痴人の愛』にそこまでハマらなかったのになぜこれを手に取ったのかはわかりませんがこれもハマりませんでした。理解が出来ない。
『だれかのいとしいひと』角田光代
これも短編集。日常生活の細やかな喜びに対する表現力に圧倒された。それに影響を受けて自分もそれを記録したいと思ったから、小さな喜びをスマホのメモに残した。
『夜想曲集』カズオイシグロ
またまた短編集。そして初めてのカズオイシグロ。自分の海外の音楽とかに関する知見が乏しいから背景が見えてこない部分が大半だった。知識はなくても面白かったからもう少し他の本も読んでみようと思う。
『サヨナライツカ』辻仁成
友達に辻さんの本を勧めたときに、「『サヨナライツカ』を読んでみたけどひたすら男女の性愛の話だった笑。これをさわやかなスタバで読み上げたよ。」という感想を受けて読んでみた本。それとこの前カメラロールをさかのぼっていたら、この人の思想が気になると思っていた人が勧めていた本でもあった。読了後は、理解できない気持ちで涙が止まらなかった。多分、辻さんの表現をすごく好きだから余計にそう思った。たった4か月の恋愛、しかも好青年であった豊は浮気だったのに別れてから再会するまで25年の歳月が経ってもなお、その時の4か月の記憶が2人にとっては忘れられない記憶で。というか設定もうーん(・・?だった。ましてや豊は結婚もして子供も設けて別れてからは妻と子供と仕事のことだけを見ていたはずなのに意味不明です。結局身体の相性が良かっただけではないのでしょうか。まあ、私は間違いなく死ぬ前に思い出すのは愛した記憶だろうと思います。
『殺した夫が帰ってきました』桜井美奈
普通に面白かった。全然先が読めなかったしそうだったのか...….となることばかりで。主人公の名前もあまりにも切ない。核心的なネタバレを含まないと感想を書けないんだけど、この本はネタバレなしで読むべきなので早めに切り上げます。
なんだかんだ結構ダラダラ感想書いちゃった。最近は、読んだあとに調べてみたら映像化されていたみたいな本を読むことが多い。8月はたくさん本を読むぞと意気込んでとりあえず読みたい本リストの本を予約していたら一つだけ待ち人数498人の本があって笑ってしまった。何年かかるんや。
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