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巫女さんバイトレビュー

大分前だが、2023年の大晦日深夜から2024年のお正月朝まで巫女さんバイトの奉仕活動に参加した

そのときの感想などを書こうと思う

巫女さんとして働いてみたい人は参考にしてみてはいかがだろうか

☆☆☆

労働の概要

勤務時間…22:30-翌8:00

時給…1200円

仕事内容…お守り・お札・熊手などの授与

補足…半襦袢、足袋などは自分で揃える(そこのお金は出ない、5000円弱かかる)

☆☆☆

第一話:全くムードのない年越し

集合の22:30から23:30までは大体説明を受けるだけで終わった

23:30頃から授与所に行った

3人で1チームみたいな感じで、3人横に並ぶ感じだった

意外と授与所の内側(巫女さん側)は床が高く、座ってお守りを授与することになった

両端の2人には低めの椅子が用意されていたため、そこに座っていられたのだが、真ん中の人にはなぜか椅子が用意されてなかったため板の間で正座と立ち膝を繰り返しての労働だった

時間ごとに椅子ありとなしを交代していたが、もちろん椅子がないときは膝が痛くて仕方がなかった

後に膝が紫色になることを、この頃の私はまだ知らない…

まあそんなことはいいとして、23:55、いよいよ年越しも近づいてきた

少しだけ雨も降っていたがたくさんの参拝客が境内に集まっている(200人ぐらい?)

真冬にしては幸運と言っていいほど気温は高かった(深夜でも6℃を下回ることがなかった)がやはり寒く、昼寝はしていったがそれでも少し眠かったため、ぼんやり「ああ、今年終わるんだ」と思っただけで感慨深さは特になかった(年を重ねるにつれイベントの特別感が失われている)

それはそうと、神社には除夜の鐘というものが存在しない(除夜の鐘はお寺のものだ)

これ…いつを年を越すのか、越した瞬間はみんなわかるのかなと心配した

少しして、突然怒号が聞こえてきた

いや、怒号ではなくてそれはカウントダウンを全力で叫ぶ人々の声だった

各々スマホで時刻を調べて叫んでいる

「3、2、1…うおおおおおおおおおおおおお!!!!!」

太鼓の音が鳴り響いた

年を越したようだ

……え、あ、そんな感じですか…

一応私が奉仕した神社は歴史が古く、全国的にもそれなりに有名な神社なのだが、それでも年越しに全くムードも厳かさもなく、ちょっぴり残念に思った

第二話:意外と難しいお守りの授与

お守りは800円のものと1000円のものがあった

まあ、一つの団体につき多くて4つくらいしかお守りを買う人はいないと思っていた

ところがどっこい、まあまあな割合で8つくらいのお守りを一気に欲しがる人がいた

多分後で他の誰かに配るのだと思う

一応電卓は持ち込んでいたけれど、それでも人がどんどんやってくるのでゆっくり打ち込む暇はない

「あれ?このお守りは今の計算に入れていたっけ?」と混乱することもしょっちゅうだった

また、正確に言えばお守りは“売る”ではなく“授ける”なので、言葉遣いにも気をつけなければならない

「いらっしゃいませ」「〇〇円になります」「頂戴いたします」「お返しです」「ありがとうございました」はすべてNGワードだ

それぞれ「あけましておめでとうございます」「〇〇円お納めください」「お受けいたします」「お戻しです」「ようこそお参りくださりました」である

「〇〇円お納めください」が毎回出てこなくて「〇〇円………」と言ってしまうことがめちゃくちゃあった

そもそも何かを売る(ここでは授ける)仕事も徹夜することも私にとって初めてのことだったので、寒さや眠気、膝の痛みに耐えて、計算を一瞬で済ませ、なおかつ笑顔で対応することの難しさを痛感した

第三話:短すぎる休憩時間

9時間半勤務して、休憩時間はなんと10分×3回くらいだった

お手洗いは少し離れたところにあったので、はっきり言ってお手洗いに行くだけで終わるくらいの休憩時間だった

そんな短い休憩時間ですら意識が飛びそうなほど疲労と眠気がすごかった

第四話:すごい貯まるお札

これ巫女が言ったらすごい怒られそうだけど…まあいいか

一万円札だけ他のお札とは別の木箱に入れることになっていた

先述の通り大量のお守りを持っていく人がいたため、当然一万円札もたくさんお受けすることになる

お勤め始めてから少し経ってその一万円札専用木箱を拝見すると、見たことないほどの大金が入っていた

おお、それだけの参拝客さんに対応したんだな…と少し感慨深くなった

第五話:だんだん明るくなる空に希望を感じる

私は腕時計などを持ち込んでいなかったので今が何時なのかほとんどわからなかった

だから、空が突然少し明るくなったときには「あと数時間だ!」感動してしまった

頭は半分寝ていて、手のひらは乾燥でひび割れまくって、膝は紫色になり、全身寒さで凍えていたが、最後まで頑張り切ることができた

まとめ:それでもまた巫女さんをやりたい!

かなり全身ボロボロになったし、大金が得られるわけでもない

上に挙げたようにしんどいこともたくさんある

だけど、それでも今年もまた巫女として奉仕したいと思える魅力が巫女さんバイトにはあった

お正月に巫女さんとして働きたいと思ったら、全身に貼るカイロを用意して、心して挑もう


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