17日め。仙長関節痛ってどこよ?

こんばんは。今日はいまの職場での最後の手術がありました。

今後、医療の最前線からは一旦身を引くため、これが自分にとって最後の手術になるかもしれないと思うと、感慨深いものがありました。

さて、恒例の近況報告をさせてください。
本日も支援が増えております。現時点(3/24、23時)で、総勢204名の方に支援していただき、2,712,400円が集まっております。

ついに200名の支援者を数えるまでになりました。達成率も54%となっています。あざす!!

妊娠出産の痛みにコミットします!と、大きくうたってはいますが、何度か申しております通り、自分はその部分の専門家ではありません。

しかし、その道の専門家を自称している方の一部よりも確実に体の仕組みや生理、解剖については詳しいはずですし、痛みの原因や改善についてのスペシャリストではあります。

今日は腰痛のメカニズムとその治療にかけてのスペシャリストの先生の話を聴く機会がありました。

講師は早稲田大学スポーツ科学学術院教授の金岡恒冶先生です。

金岡先生は自分に”通常の”整形外科治療ってなんかおかしいよね、と気付かせてくれた最初の人です。昔の職場に非常勤でいらっしゃっていました。

もともと筑波大学にいたのですが、ちょうど入れ違いくらいで早稲田大学に異動されていました。それまで直接の面識はなかったのですが、話を伺っているうちに、その目の付け所や、人間味あふれる考え方は自分にも近いところがあり、どんどん金岡先生の真似をしたくなっていったのを覚えています。

今日の内容ですが、昔よりも様々な腰痛の原因が明らかになっていますが、いわゆる「非特異的」腰痛というものは、確立した治療法がないと言われています。それは、痛みの原因部位がよく分かっていないからというのがこれまでの見解でした。

その部分をさらに細かく分析、研究を重ね、経験的治療、診断から、新しい理論、これからの目標について語ってくださいました。

その中で興味深かったものは、

仙長関節痛を訴える患者さんに、おしっこを我慢させる様に骨盤底筋を意識させると疼痛が軽減する

というものでした。

「仙長関節痛」と「骨盤底筋」というワードが、まさに産前産後ケアと一致したのです。これまでは妊産婦特有の状態であったり、ホルモンで骨盤が緩むから仕方ないとかまで言われていました。しかしそうではない、一般成人にも同様の機序で症状が現れるとすると、改善の糸口が見えてきます。

人の体はもともとの痛みの出る仕組みには決まったルートがあると思っています。それが原理原則。

評価の仕方や介入方法など、それが特殊だと思われる妊産婦さんだったとしても、「きっと大きく外れることはないのでは」と、思うようになりました。

この経験を今後の臨床に活かしていこうと思います。

今日はありがとうございました。

あ、無事に専門医の更新単位を満たしました。ヨカッタ。。

中川将吾
小児整形外科専門ドクター

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