ファミリハ®にかける想い

2022年5月、つくば市に小児整形外科クリニックをオープンしました。
2025年4月、クリニックの隣に新しい保育園ができます。
これに伴って、われわれの想いに賛同する新しいスタッフを募集しています。一緒に理想の環境作りを目指しましょう。

はじめに

医療で大切なことは過去に習うこと。でも、もしかしたらそこには偏見や先入観が存在しているかもしれない。。。こどもたちの目線に立つと、自然とその先が見えてきた。

つくば市にクリニックをオープンして早2年。開院前に全てをさらけ出して語ってきたことはなんとなく実現できてきたつもりでいます。今後はより大きな目標に向けて今も進んでいます。

「もっとこどもたちの声を聞きたい」「一緒の目線で話したい」「自分にはその先に実現できることがある」と思い、それが開院当初からのモチベーションとなっています。ついてきてくれているスタッフにも常にそのことを伝え、日常診療にあたっています。

診療については思い通りにやっています。ただ、医療の枠の中での限界点がなんとなく見えてきています。全ての人に関わる時間や頻度、これからますます減少してくる人の数など、限りある中でのやりくりはやっぱりどこかで止まってしまい、その先が見えなくなってしまっています。
偏見や先入観で対応し、知らず知らずのうちに限界を設定してはいないだろうか。これは病院で働く人には共感してもらえることでしょう。

「もっとこどもたちのためになることをしたい」と心底思っている医療関係者はおそらく全国にたくさんいるはずです。その人たちの道しるべとなるべく、そしてその想いを一緒に叶えて上げるために、もうひとまわりもふたまわりも大きくならなければいけない。そのためにも、この機会にちゃんと想いを伝えようと思います。

少々長くなってしまうと思いますが、今の医療という枠を越えて、こどもたちと同じ、自分たちと同じ目線に立ってくれる仲閒を集めるために、語ってみます。



医療「デザイン」を取り入れた小児整形外科クリニック【ファミリハ®】

場所を選ぶことからデザイン

つくば市は日本が誇る研究学園都市であり、新しい物や仕組みの生まれている街。そこに住む人々は、この高齢化社会の日本において、ある種異様なくらい若年層に偏っています。

『こどもたちを元気にするにはまずはここから』

そう思って立ち上がった1人の医師。それがじぶん、中川将吾(当時38歳)です。

こどもに優しいなんて口だけで言っていても変わらない」、「危険をなくすことで、どんどん体が弱っている」と、日常診療の中で抱いた問題点。当時務めていた病院で、医療の枠組みの中だけで改善するのは難しいと感じていました。

どうやったらもっと誰にも優しくわかりやすくなるんだろう

まずは、デザインに目を向け行動を開始しました。理想の医療を提供するためにはまずはその場所を作ること。クリニックを立ち上げる際に、その環境から導線、中身に関してを徹底的にデザインすることにした。

探しだした環境は森。そして公園。こんなにも理想的な場所がつくばには残っていたのかと震えました。緑豊かな環境。鳥のさえずりや風の音。そして近くからはこどもたちの楽しそうな声。街中からたった数分の場所にこんな素敵な環境が埋もれていました。

『ここにはどんなクリニックができるのだろうか』

何度も何度も構想を練り直し、長い年月を掛けてついにそのクリニックができあがりました。

できあがったものにはとても満足しています。多くの人の力を借りて素晴らしいクリニックができあがりました。こんなにこどもたちのためになる環境はまだ日本のどこにも存在していないだろうと感じています。

働く環境をデザインすると、自然と人が集まる

それなりに仕事をして、休みもとれて、給料が良い。それが満足度の目安になる人もいるでしょう。ファミリハ®では働く人が、満足できないと楽しくないと思っています。

仕事を仕事として感じるだけではなく、やりたいことを持った人間が、それを実現できる場所として存在価値を持たせることが重要です。

まずは見た目。クリニックの中は清潔であり、心地よい広さも取れています。体を動かすリハビリ室は天井も高くなっており圧迫感もありません。使用している機器はコスト度外視で使いやすく、あらゆることに満足感を持たせています。それもこれも働くスタッフのため。

極めつけな特徴は完全予約制&完全CASHLESS&電話対応なしです。訪れる人に全集中できる様にデザインしています。

いくら借金を積み重ねても譲れない部分。それは働く環境です。人が元気でなければ良い医療は提供できません。その信念の元、日々診療にあたっています。

これからはキャリアをデザインする

周りを整えたので、これからは中身の出番です。働く環境が一通りできあがり、素晴らしいスタッフが集まり日々活動を行っています。
もともと務め人として働いていたとき感じていたこと...教育環境の再構築を考えています。

ただその施設で働くだけではなく、どこへ行っても通用する知識と技術を身につける。次のステップアップに繋がるように成長してもらう必要があると考えています。

良い人が旅立っていく場所には、また良い人が訪れます。

資格にとらわれずに様々な業務がこなせるようにし、その中で他のスタッフとの関係性を構築していく、さらには新しい見方を手に入れてもらえる様に。

求めている人材、応募の仕方

医療だけでは課題を解決できない

医療と福祉の間の溝

クリニックを開院する前。リハビリテーションを専門に行っている病院で働いていました。仕事内容はいまと同じ。小児の整形外科やリハビリテーションについてでした。ただし、ガチガチの病院である前職では、病院の中の活動しかできないのが現状でした。

治療は悪くなってから。それまでは診て待っているだけ。入院で手術。退院したら外のこと。生活の中で困っていたとしても福祉の担当。極端に言ってしまえばそういった毎日でした。

目の前に必要としている人がいるのに、医療制度という枠組みの中でしか動けないもどかしさを常に感じていました。

もっと自由に医療と福祉を行ったりきたりして手助けできる環境が良いのにな...

そう思いながら働いている人はたくさんいるのではないでしょうか。

教育現場と医療の融合

ここ最近になってスクールカウンセラーやスクールトレーナーなど、もともとは医療の中にしかいない人たちが教育現場に入る機会が増えてきています。

運動器検診や小児の乳幼児検診などを担当する機会があり、医療にかかっていないこどもたちの異変に気付くことがあります。まわりの大人が気付いていなかったり、適切な医療につながっていないのです。

教育現場はその一つの方法です。
異変に気付くには集団での行動が必要なことがあります。これまではその集団からはみ出してしまった場合に医療へとつながっていました。その前に、集団の中から適切に困り事を見つけ出し、その中にいる状態でなんとかできる人材。これが求められているのです。

教育と医療の融合は他にも有効な点があります。

日常的に医療を身近に感じてもらうことで、自分の体と心への健康意識が高まると思っています。垣根の低すぎる医療保険制度は良い面もありますが、そのせいで日本人は日常の中で健康への意識が低いと言われています。

医療との適切な距離感

もちろん上で出てきた例は一つの方法で、何でもかんでも医療に当てはめることが良いわけではありません。これまでの”悪くなるのをただ待つだけの医療”ではなく、こちらから積極的に介入し、医療を意識させる前に治してしまう。これが理想の形だと思っています。

医療機関がこれまで日常と離れすぎていたがために起きてしまっている現状かと考えています。この状況を改善するために開院前からメディカルテーマパーク構想というものを掲げています。

メディカルテーマパーク構想はこちらから↓


保育+リハビリの可能性

整形外科クリニックのつくる小規模保育園

2025年春。つくば市におもしろい保育園ができあがります。ファミリハ®の作る小規模保育園です。ただの小規模保育園ではありません。どういうことでしょうか。

小規模保育園事業とは自治体の認可が必要であり、そこに通ってくる園児は基本的には自治体に申し込みを行い、振り分けも自治体が行っています。どうせなら医療的ケアが必要な児や、リハビリテーションを行う必要のある児に通って欲しいのに、保育園側が入園を決められないのは困ります。

そこで考えたのは、「小規模保育」+「一時保育」です。小規模保育を行いつつ、一時保育の枠で障害児を受け入れる。これでインクルーシブ保育園の完成です。

もともと保育園から構想は始まっている

病院での小児リハビリに従事していたころ、なんて非効率なんだろうと思うことが多々ありました。1日1時間限定。セラピストとは1対1。限られた空間。次の予約は1ヵ月先なんてことも。これでどうやって効果を出せというのだろうと甚だ疑問でした。

もちろんみんな条件は同じなので、そこから工夫をして良くしていく必要があるのはわかっています。しかし、環境が違うことで発達の状況も変わってくるというのに、どうして病院という場所でしかリハビリが行われていないのだろうかと。

今になって考えると、それが間違っていることはすぐに気づきます。リハビリテーションはどこででも、街中で、学校で、人々の生活の中で行われているのです。ただそこに医療が入り込んでいないだけ。

そう考えると、医療の方から人々の生活の中に入り込んでいく必要があることに気付きました。そして保育園を作ることを決めたのです。

保育園にリハビリを取り入れることの意義

まだまだこんなことはだれもやっていないので、この効果に関しては未知数です。

保育園の保育士さんに身体のこと、健康のこと、運動発達のことなどを勉強してもらい、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などの専門職を多く配置する。こんな贅沢な環境があるでしょうか。

また、リハビリの時間を1日1回か2回取り入れ、クリニックで専門的なリハビリを行うことも可能です。この利点としては、わざわざその時間に連れてくる必要がないこと。待っていることがないこと。親の自由な時間が確保できることがあります。

それもこれも、クリニックの隣に位置し、収益度外視で臨むからに他なりません。自分のやっていることが今後どういった方向に向かっていくのか今はまだわかりません。とりあえず早くこの仕組みを動かしたくてうずうずしています。

障害児に対するリハビリを学ぶことで、その他のこどもたちにも良い点があります。結局、子育てや保育というものはコミュニケーションの連続であり、社会とのつながりをどうやって持つのかということにつきます。いろいろなタイプのこどもや大人が混じり合うことで、その良い科学反応が起きることを期待しています。


どうですか。この仕組みに携わることを想像するだけでワクワクしてきませんか??

ファミリハ®ではそんな未来への希望に満ちあふれた人を募集しています。そんな人がもしいらっしゃいましたら、まずはこの先の応募条件をご覧ください。

次の春に、みなさんに会えるのを楽しみにしています。

ファミリハ®の活動に参加する条件を説明します。

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