コンセプトの紹介⑤
少し前回から間が空いてしまいましたが、初期に考えたコンセプトの紹介第5弾、最後です。
これらのコンセプトは自分がクリニックをやりたいと思った初期の思いを残すために作りました。
これからいろいろ勉強したり、たくさんの人の話を聴くことでもっとブラッシュアップして、実現可能でみんながハッピーになるものにしていきたいと思います。
では、始めます。
新しい時代の人材を育成する
リハビリテーションクリニックと銘打っている訳がここにあります。
大切なのは適切なリハビリテーションを提供できる人材の育成と、環境作りだと思っています。
これまでも素晴らしいセラピストはたくさん生まれています。しかし、自分が出会ったその人たちは、ほとんど個人の努力による結果です。なぜ組織に所属したままで思うように人が育っていないのか。それは同じところで同じことを繰り返していても能力が成長するには限界があるからです。
疾患の概念が狭く、地域の交流もない時代であればそれでも満足のいくものが提供できていたのでしょう。しかし令和の時代、だれでもインターネットで情報収集できるようになり、おかしいな、これはどうなんだろうが自分の力で解決できるようになりました。
組織の閉鎖感や時代の変化にいち早く気付いた人は外に飛び出している状況を最近よく耳にするようになりました。
『このままでは病院からどんどん優秀な人材がいなくなる』
こういった危機感を持っています。
世間がそれを求めているのかもしれません。しかしまだまだ資格をとりに学校に通う学生は、卒業後に一般医療機関に就職します。その後に現状に気付くのです。
解決のためにはどうすれば良いかをずっと考えていました。
まず必要なのは同じような考えを持って、後輩の育成ができるリーダーの存在。
リハビリテーションのセラピストは(自分の今までいた所だけかもしれませんが)、みなが同じような働き方をします。対象者が振り分けられて、内容が違っても、一人20分1単位の仕事。ベテランも新人も同じ。これでは人が育つ訳がありません。
『対象者の笑顔が一番のモチベーションです。』
自分が雇用主であれば、こんなセリフは言って欲しくありません。認められていないと思っていることと同義です。
自分がいなければ、良いリハビリテーションが提供できないと考えている人も良くないと考えています。相性はもちろんあると思いますが、馴れ合いになることのリスクもあります。他の人が代診で入って、気付いたことを相談される機会もあります。
ここでも人の循環と優劣が必要です。
数人でチームを作り、リーダーの指示と指導で後輩の仕事をやり易くする。その作業を行うメンバー作りが必要です。医師も自分一人では必ず間違えます。わからないこと、だれかに相談したいこともあります。
指導する側も、自分の仕事を抱えているままでは中途半端になることもあります。キチンと仕事を分け、それに見合った地位と報酬で支える必要があります。
そのためにはできるだけ下には若い人がつく必要があります。ある程度経験を積んだ人は自分の考えが固まっていて、他人の意見が入りにくいことがあります。特に長く同じ場所にいる人には良く当てはまります。
指導を受けて、ある程度自信がついたら積極的に他の職場に転職し、実力を試してもらうことも考えています。
以前も話題に上ったかもしれませんが、セラピストの転職システムやマッチングシステムに興味があります。積極的に自分を売り込んで、それぞれの強みが活かせるようになると、レベルアップにつながります。
最後です!適材適所の人材配置と能力評価
資格にとらわれず、能力を伸ばした人を正当に評価する仕組みが必要です。
これはまだ具体的にはまとまっていませんが、PTを持っているからリハビリだけ担当という考えではないです。他の職も保育士であろうが、栄養士であろうが、受付であろうが、自分の持ち場の他になにか得意なことを活かした役割をみつけて欲しい。
それに対して収入アップする仕組みがあれば、働いていて楽しめるのではないかなと。
自分も良い院長となるにはその仕事をよく理解し、人をどの様に使うかということをこれから考えていきます。
中川将吾
小児整形外科専門ドクター