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子育てという1つの作品

「アーティストになろう。」

と言われたら、

全力で「何の?」

と返しましょう。


ずっと整形外科医はアーティストだと思っていました。

バラバラになった骨や細かな腱や靱帯、変形した関節を綺麗に、機能としても最高な状態に作り直す。

術後、仕上がりのレントゲンの綺麗さも相まって、さながら人体のアーティストだと。そう思っていました。

しかし、人の幸せという指標を1番に持ってきて考えると、綺麗だということが全てではありません。機能ももちろんそうですが、それだけでもありません。

結局、自分のやりたいようにやってきていただけかもしれない。いま振り返ってみるとそんな風にも思います。


アーティストって、なにかを真似るものでも、誰かのためにやるものでもありません。

自分の作りたい物を、表現したい物を、やりたいように作る


それがアーティストだと思います。

その時信じた最高のもの。それを作り出すために持てる力の全力を尽くす。それが認められることもあるし、誰にも伝わらないこともある。

かと思えば、亡くなってしまった後にその価値が認められる事もある。

アーティストは時代によって、その価値が変わってしまいます。


子育てって、同じようにアートだと思うんですよね。

時代によって、その価値が変わり、親(養育者)の努力の結果として成長し、最終的なかたちができあがる。

だから、もっとわがままになって良いと思うんです。人になんと言われようと、自分の全力を出して、自分が愛せる様な作品を生み出すために。

アーティストは自分のやりたいように作品を作っていきますが、そこには必ずこれだけは外していけないポイントというものがあります。

基礎』であり、『最終的な見通し』です。

基礎となる技術があり、仕上がりまでの見通しができていることで、他人の意見には耳を貸さずに一心不乱に作品と向き合うことができるのです。

そこがブレてしまうと、やはり迷子になってしまう。


こういった考えが、はたして良いか悪いかはその人それぞれ。家庭によってだと思います。

こどもにも「自我」があります。
親の『こうして欲しい』という想いが届かないばかりか、自分の進みたい道が正反対になってしまうこともあります。

ここをどうやって乗り越えるか、どの方向に向かっていくのが良いのか。

考えることで、この段階から親子での共同作品になっていきます。

そうしてできあがった自分の子は、紛れもなく親として、あなたの生み出した1つのかたちです。

自分が将来、一生を通して愛せる存在に向き合っていきたいですね。

こういった子育てに関する日々の気づきや日常生活の改善点をみんなで考えるコミュニティ運営をしています。
参加者にはいろいろなアイデアを出してもらい、ときにはイベントや製品化ができたら良いなと思いながら活動を広げていきます。
興味のある方はぜひオンラインコミュニティ「ファミリハ実験室」にご参加ください。
下のリンクより手続してください。
https://xpert.link/community/2239

中川将吾
小児整形外科専門ドクター

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