クリニックのExit戦略
まだ始められるかもわからない基礎の基礎の段階。
ようやくクリニックの全体像が見えてきたばかりなのにこんな話です。
クリニックは障害児保育園のため
治療と成長発達支援。どちらも重要なことだと思いますが、”障害児”の場合はどちらの意味もかかぶってきます。治療は発達をすすめるコトで達成されるのです。そのためリハビリテーションという言葉はあまり治療そのものを表しているとは言えず、どちらかと言えば、
こどものリハビリテーション=発達支援
の意味で使用されることが多いです。
その辺のことの説明は(自分の記事の中では)今後小島さんにお任せすることにします。
そんな発達のお手伝いをするため、『クリニックを作る』ことが最適な答えになるとは思っていません。
*目標*
そこに通っているだけで発達支援ができるプロが集まった障害児保育園を作りたい。しかしそこでの収益確保が難しいため、スタッフの育成のためにもクリニックを先に作った方が良いと判断した。
これが今のところの正解です。
障害児をとりまく環境
日本の医療は保険制度によって決まっており、だれでもどこにいてもとても手軽に医療が受けられる環境が整っています。介護分野もどんどん補償がよくなり、2000年頃と比べると格段に個人の老後生活に選択肢が増えている気がします。
しかし、障害児をとりまく環境はどうでしょう。
周産期医療の発展とともに、新生児死亡率はものすごく低下し、いまや世界一安全な出産が確立されています。
「安全に生まれる」、「亡くならない」とは、障害を持って産まれる子が増えていることにも繋がります。実際の数はそれほど増えてはいませんが、現場で感じる肌感として重症な子は間違いなく増えています。
『それなのに、医療的な対応が必要無い子がいまだにお母さんとともに病院に通っている状況は変わりません。』
上の文はどこがおかしいでしょうか。
まずは、病院に通う目的が曖昧です。病院は治療のために行くところ。障害は病院では治せません。つまり他に行くところがないからと考えます。
次に、なぜお母さんばかりが子どもの世話をしているのでしょう。お母さんの人生を障害児介護で終わらせている現状があります。
この答えとして、
毎日通う、たくさんの人と触れあえる、リハビリも遊びの中でやっちゃおう、そして子どもも預かってもらえる、
という形の保育園にたどりつきました。
将来は院長から園長へ
正直採算がどうなるとかはまだよく分かりません。
他にもっと良い方法があるのかもしれません。
ですが、今のままで何か良くなっているかというと、そうではないので変えて行くことが自分の使命です。
クリニックを作ると決めた時から、まわりが大きく動き出しています。動く人のところに新しい人が集まり、注目されてきています。クリニックを盛り上げ、軌道に乗ったら行政を巻き込み、安定化させます。新しい治療が当たり前の環境にします。自分の役目はそこまでです。そこからは園長です。
こんな変なことを言っている医師はSNS上をいろいろ探したけどまだいません。初めに言った者勝ちです。
将来は子ども医療にどれくらい向き合ったかの方が楽しくなれる!
自分は未来のある子ども、そしてその親御さんたちも守りたいと思います。
ここまで書いてきて、熱くなってどんどん胡散臭くなってきたのでこの辺で。
おそらく日本初となる小児整形外科の園長誕生の物語をお楽しみに。
中川将吾
小児整形外科専門ドクター