起立性調節障害(小学6年生の男の子)
小学6年生の男の子が、ふらつきや朝なかなか起きられずに体調がすぐれないとのことで、小児科を受診。「起立性調節障害」と診断を受ける。症状が改善されないので整形外科を受診。診断が異なっていたとの事で、心療内科を受診してみようかと考えたていたときに、ファミリーカイロを友人に紹介されて来院。
心身条件反射療法にて、肉体内の脳・神経系に影響を及ぼしている潜在意識レベルのストレスを調べてみると、八人のグループのお友達の中で、二人のお友達が反応を示した。最初は、とても仲のいいお友達なので、なぜストレスになっているのか分かりにくかったが、お母さんと話しているうちに、その友達は、二人ともスポーツが得意との事で、潜在的に自分と比べてのストレス(嫉妬心)が絡んでいた。
学校の科目では、体育、国語の漢字、音楽のリコーダーに嫉妬心が絡んでおり、それも根底には他の友人との比較でのストレスのようだった。二回目の治療では、とても症状が改善されたとお母さんも喜んでくれた。
ストレス反応を診てみると、漢字の宿題で、提出日が決まっているということに対するプレッシャー的なストレス反応がでていた。さらにストレス反応を診てみると、それと中学の受験でのストレス反応が示されており、入学試験ではストレス反応を示さなかったが、入学してからのストレス反応がでていた。
三回目の治療でも、とても症状が良いとのことで喜ばれていた。特に症状を訴えていなかったが、検査をしてみると胃の経絡のバランスが低下していた。胃の反応点を押さえてみると、圧痛があり、後で尋ねてみると、朝、食欲がなかったとのことだった。
ストレスの反応の原因は、前回と同様に入学後の不安や心配が絡んでいる様子だった。このような症状は、心身条件反射療法では、ほとんど当たり前のように改善されていくが、心とからだを切り離した医療では、治療を継続しても、本質的なストレスが開放されない限りは改善され難いだろう。
起立性調節障害という傷病名の診断をされても何の解決にもならない。病名を付けても肝心の症状は解決していないのに、診断、すなわちカテゴリーに当てはめただけで医療費が負担されるのだから、おかしな医療システムだといわざるを得ない。 世の中ではそれが当たり前になっているのだから、とても不思議な世界である。
そして、心身条件反射療法のような目には見えない生命エネルギーを対象にして、症状を改善させる本質的な根本療法の方が、不思議で、胡散臭く見られているようなので、世の中の認識はとても偏っていると考えていたほうが良いだろう。 そのような偏った社会の認識は、機械論が優先され続けてきたことが原因だろう。機械論も大切だが、もっと有機論の価値を世に広めなければ、社会にとっては大きな損失になるだろう。
2007年7月3日(火)記